✅ 最終確認: 2026-04-04
⚡ 電気担当
制御回路¶
30秒まとめ¶
展開接続図は「電源左右 → 素子を横に並べる」基本形。インターロック設計の核心はフェールセーフ(断線 = 停止)。制御電源は DC24V が現代の標準で、計装回路との混触防止に絶縁トランスを挟む。
展開接続図の読み方¶
横書き形式(一般的な日本の制御盤)¶
制御電源 L(ホット) ────素子────────── N(ニュートラル)
各行に 1 回路ずつ並べる。左が電源、右が負荷(コイルや表示灯)。
縦書き形式(JIS C 0617 準拠)¶
左母線(+または L)
│
├─[素子]─[素子]─ (コイル) ─┤
│
├─[素子]───────── (コイル) ─┤
│
右母線(-または N)
縦書きはラダー図とほぼ同じ構造。DCS・PLC のラダープログラムを読む際に必要。
基本素子一覧¶
| 記号 | 名称 | 説明 |
|---|---|---|
| ─┤ ├─ | 常開接点(NO) | コイル励磁時に閉 |
| ─┤/├─ | 常閉接点(NC) | コイル励磁時に開 |
| ─( )─ | コイル | 励磁すると対応接点が動作 |
| ─[TMR]─ | タイマ | 遅延動作(ON 遅延 / OFF 遅延) |
| ─[CNT]─ | カウンタ | 入力パルス数のカウント |
| ─[CR]─ | 補助リレー | 内部接点の増幅 |
| ─┤PB├─ | 押しボタン | 手動操作(瞬時接点) |
| ─┤LS├─ | リミットスイッチ | 位置検出 |
| ─┤PRS├─ | 圧力スイッチ | 圧力検出 |
インターロック設計の 3 原則¶
1. フェールセーフ(Fail-Safe)¶
回路の断線・故障が「安全な状態(停止・閉)」に向かうように設計する。
良い例(フェールセーフ):
NC 接点で「高温 = 動作(コイル励磁)= 停止指令」
→ 断線でもコイル励磁 = 停止を維持
悪い例:
NO 接点で「高温 = 動作 = 停止指令」
→ 断線 = コイル非励磁 = 停止しない
2. フールプルーフ(Fool-Proof)¶
誤操作しても危険な動作が起きないようにする。
- 正逆転 MC の同時投入を機械・電気インターロックで防止
- 作業者の手が届く範囲では起動条件に扉インターロックを追加
3. 二重化(Redundancy)¶
単一故障で保護機能が失われないよう、重要な保護回路は二重化する。
| 対象 | 二重化の方法 |
|---|---|
| 非常停止回路 | 2 系統の NC 接点を直列 |
| 高温保護 | 温度スイッチ + 独立した温度リレー |
| 重要ポンプ起動許可 | 2 個のフロートスイッチ |
制御電源系統(AC100V vs DC24V の使い分け)¶
| 項目 | AC 100V | DC 24V |
|---|---|---|
| 主な用途 | 大型 MC・コイル・電磁弁(大容量) | PLC I/O・センサー・小型 MC |
| 安全性 | 感電リスクあり(保護対策必要) | 低電圧で比較的安全 |
| 伝送距離 | 電圧降下が少ない | 長距離では電圧降下に注意 |
| ノイズ耐性 | 高い(外来ノイズの影響小) | 低い(シールド・フィルタが必要) |
| 機器コスト | 低い(汎用品が豊富) | やや高い(DC 電源が必要) |
現代の標準: DC24V を制御主体とし、大型 MC・電磁弁のみ AC100V に残す。AC と DC は絶縁トランスで分離し混触を防ぐ。
非常停止回路(IEC 60204 準拠)¶
設計要件¶
- カテゴリ 0(直接遮断)が化学プラントの標準
- 非常停止ボタンは必ず NC 接点を使用
- 非常停止回路は自己保持しない(解除操作なしに再起動しない)
- 非常停止後の再起動は意図的な操作(起動 PB 押下)が必要
L1 ─[EMG 停止 NC]─[EMG 停止 NC 2系]─[停止 NC]─[起動 NO]─[MC コイル]─ L2
非常停止1 非常停止2
└────二重化────┘
IEC 60204-1 カテゴリ
カテゴリ 0: 即時電源遮断。カテゴリ 1: 制御停止後に電源遮断。カテゴリ 2: 制御停止・電源保持。化学プラントのポンプ・コンプレッサーはカテゴリ 0 が原則。