✅ 最終確認: 2026-04-04
⚡ 電気担当
電路設計¶
30秒まとめ¶
電路設計の核心は「強電と弱電の物理的分離」と「防爆エリアへのシールドフィッティング」。ケーブルラックの充填率は 50% 以下が目安。将来の追加配線を想定した余裕設計が保全性に直結する。
ケーブルラックサイズ選定¶
充填率の計算¶
充填率 = 収容ケーブルの断面積合計 / ラック有効断面積 × 100 [%]
推奨:50% 以下(将来の追加を考慮)
上限:60%
ラック幅の目安¶
| 収容ケーブル数・サイズ | 推奨ラック幅 |
|---|---|
| 小径ケーブル(〜CV5.5sq)× 10 本程度 | 200mm |
| 中径ケーブル(〜CV22sq)× 10 本程度 | 300mm |
| 大径ケーブル(〜CV100sq)混在 | 400〜600mm |
ラック種類¶
| 種類 | 特徴 | 適用 |
|---|---|---|
| はしご形 | 放熱性良好・重量物 OK | 動力幹線 |
| 水平トレー形 | ケーブル保護優れる | 計装・通信ケーブル |
| パンチング板形 | 中間的性能 | 一般動力 |
強電・弱電の分離基準¶
強電と弱電の混在は計装誤動作の原因
電力ケーブルの磁界が計装信号ケーブルに誘導ノイズを与える。物理的分離が最も確実な対策。
| 分離方法 | 最小離隔距離 | 条件 |
|---|---|---|
| 別ラック(水平分離) | 300mm 以上 | 標準的な分離 |
| 同一ラック(仕切板使用) | 仕切板で完全分離 | スペースが限られる場合 |
| 上下配置(強電下・弱電上) | 200mm 以上 | スペース制約時の代替 |
弱電ケーブルの定義(本プラント基準): - 計装信号(4-20mA、パルス、熱電対) - 通信ケーブル(Ethernet、PROFIBUS、CC-Link) - DC 24V 制御配線
管路配線の選定¶
| 種類 | 板厚・特徴 | 適用 |
|---|---|---|
| 薄鋼電線管(C 管) | 薄肉・低コスト | 屋内・一般環境 |
| 厚鋼電線管(G 管) | 厚肉・強度大 | 屋外・機械的損傷の恐れがある場所 |
| ねじなし電線管(E 管) | コネクタ接続・施工容易 | 盤内配管・屋内一般 |
| PF 管(合成樹脂可とう電線管) | 可とう・軽量・耐腐食 | 計装ケーブル保護・腐食雰囲気 |
| 金属製可とう管 | 可とう・EMI シールド | 振動機器への接続部分 |
化学プラントの選定基準:
- 腐食雰囲気・屋外は SUS または耐腐食 PVC コーティング厚鋼管
- 防爆エリアは鋼製管(シールを施工できる材質)
防爆エリアのシールドフィッティング施工¶
防爆シールは施工後の手戻りが困難
シールドフィッティング(ケーブルシーリング)は防爆エリアと安全エリアの境界でガスの移動を防ぐための重要施工。設計時点でシール位置を図面に明示すること。
施工手順¶
- シールボックスを危険場所と安全場所の境界に設置
- ケーブルを通線後、シーリングコンパウンド(耐熱・防爆用)を充填
- 充填厚さはケーブル外径以上(最小 16mm)
- 硬化後に施工記録写真を撮影し保管
施工確認ポイント¶
| 確認項目 | 基準 |
|---|---|
| シール材の充填量 | 空隙なし・充填厚さ ≥ ケーブル外径 |
| シールボックスの向き | 縦配管は上部開口で充填 |
| ケーブル本数 | シールボックスごとの収容制限を超えないこと |
| 施工後の硬化確認 | 24 時間以上養生後に目視確認 |
ケーブルドラム図の書き方¶
ケーブルドラム図(ケーブルリスト)は施工・保全の基本資料。
必須記載項目:
- ケーブル番号(設備 TAG に連動した番号付け)
- 起点(FROM):盤名・端子台番号
- 終点(TO):現場機器・端子台番号
- ケーブル種類・サイズ(例:CV 3.5sq × 3C)
- 敷設長さ [m]
- 経路(ラック名・管路番号)
- 防爆シール要否
- 配線色(心線番号と色の対応)
- 接続先機器 TAG 番号
番号付け規則の統一
ケーブル番号は「エリアコード + 設備 TAG + 連番」の形式で統一する。例:1F-P001-001(1 階、ポンプ 001、1 本目)。工事会社と事前に規則を合意しておく。