✅ 最終確認: 2026-04-04
⚡ 電気担当
測定器の使い方¶
30秒まとめ¶
測定器は「目的に合った機種・レンジ・接続方法」を選ぶことが精度と安全の基本。ループキャリブレーターはソース/シンクモードの選択を間違えると機器を壊す。メガーは測定前後の放電徹底が必須。
デジタルマルチメーター(DMM)¶
各モードの使い方¶
| モード | 接続方法 | 注意点 |
|---|---|---|
| 電圧(AC/DC) | 並列接続(両端に当てる) | 高電圧レンジから始める・最大入力を超えない |
| 電流(AC/DC) | 直列接続(回路を切断して挿入) | 電流モードで電圧源に並列接続は破損の原因 |
| 抵抗 | 被測定物に接続(無電圧状態で) | 通電中の測定は禁止 |
| 導通チェック | 被測定物に接続 | ブザーが鳴る = 0〜数十Ω 以下 |
| ダイオード | 極性を確認して接続 | 順方向電圧を表示 |
電流測定の誤りで内部ヒューズが切れる
電流測定端子(mA/A 端子)に電圧源を接続すると大電流が流れ内部ヒューズが切れる(最悪は爆発)。電流測定前に「端子の位置」と「モード」を必ず確認する。
安全上の注意¶
- カテゴリ(CAT II/III/IV)を確認して使用環境に合った機種を選ぶ
- リード線は被覆の損傷がないことを確認してから使用
- 高電圧測定は片手を背中に回して作業(ループ電流防止)
クランプメーター¶
交流電流の実測¶
1. クランプ口を開け、測定する電線 1 本のみをクランプ内に入れる
2. 複数の電線を同時に挟むと電流が打ち消し合い 0 を示す
3. ケーブルをクランプ中央に位置させる(偏芯で誤差が生じる)
漏れ電流測定モード¶
クランプメーターのロー電流レンジ(mA 測定)または漏れ電流計を使用する。
漏れ電流測定の方法:
- 3 相回路:R・S・T の 3 本を同時にクランプ → 不平衡分(漏れ電流)を検出
- 単相 2 線:L・N の 2 本を同時にクランプ → 差分が漏れ電流
| 判定 | 漏れ電流値 |
|---|---|
| 良好 | 1mA 以下 |
| 要注意 | 1〜5mA |
| ELCB トリップ圏(30mA ELCB) | 15mA 超(動作感度の 1/2 以上) |
絶縁抵抗計(メガー)¶
→ 詳細手順は 絶縁管理 を参照
クイックリファレンス¶
| 対象 | 測定電圧 | 合格基準 |
|---|---|---|
| 低圧電路・電動機(200V) | 500V | 1MΩ 以上 |
| 高圧ケーブル・設備(6.6kV) | 5000V | 10MΩ 以上 |
| 電子回路(PLC・伝送器) | 測定禁止 | — |
測定手順(要点):
1. 停電・検電確認
2. 残留電荷放電(接地棒を当てて 5 分以上)
3. 電子機器の端子を外す
4. LINE → 導体、EARTH → 接地でメガーを接続
5. 1 分間値を記録
6. 測定後に放電(メガー内蔵放電スイッチ + 接地棒)
ループキャリブレーター¶
4-20mA ループ回路の信号出力・測定・シミュレーションに使用する。
モードの選択¶
| モード | 動作 | 使用場面 |
|---|---|---|
| ソース(SOURCE) | キャリブレーター自身が 4-20mA を出力 | 伝送器の代わりにシミュレーション |
| シンク(SINK) | キャリブレーターが 24V 電源を供給しながら mA を計測 | ループ電源ありの回路で伝送器出力を測定 |
| 測定(MEASURE) | 外部電源の回路で mA を測定(受動測定) | ループ電源がある場合の純粋な電流測定 |
ソース/シンクモードの誤選択
ソースモードで外部電源がある回路に接続すると、電源同士が衝突し機器や校正器を損傷する。回路に電源があるかどうかを確認してからモードを選択する。
接続方法¶
ソースモード(伝送器のシミュレーション):
ループキャリブレーター ─(+)─ DCS アナログ入力(+)
─(-)─ DCS アナログ入力(-)
※ キャリブレーターが電源供給+mA 出力
シンクモード(伝送器の出力確認):
DC24V 電源 ─(+)─ 伝送器(+) ─ ループキャリブレーター ─ DC24V(-)
※ 電源の+ → 伝送器 → キャリブレーター(電流計)→ 電源の- の直列接続
検電器の種類と使い方¶
| 種類 | 対象 | 特徴 |
|---|---|---|
| ネオン管式 | AC100〜600V | 接触型・電源不要・シンプル |
| 電子式(低圧用) | AC100〜600V | 非接触・LEDまたはブザーで報知 |
| 高圧用検電器 | 3.3〜33kV | 絶縁棒付き・ネオン管または電子式 |
使用上の注意¶
- 測定前後に「既知の活線」でテストし、検電器の動作確認を行う
- 電子式非接触型は誘導電圧に反応することがある → 最終確認は接触型でも確認
- 高圧検電器は定格電圧に合ったものを使用(6.6kV 系には 6kV 以上対応品)
- 雨天・結露時は検電器の絶縁性が低下するため天候を考慮する