電技解釈 第117条 — 高圧架空引込線等の施設¶
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本ページは電気設備の技術基準の解釈(経済産業省が省令の解釈として示すもの)を学習用に整理したものです。電技解釈は eGov 法令API に登録されていないため、本Wikiの品質保証は wiki内クロスリファレンスと過去問データベース(kakomon.yml)への照合に依存しています。重要な実務判断や試験直前の最終確認は、必ず経産省公式の最新告示PDF(電気設備の技術基準の解釈)に当たってください。誤記を発見された場合は GitHub Issues でご連絡ください。
📊 試験対策メタ
出題頻度: 🔥🔥(過去14年で 2 回出題・H28=R06上で同型再出題)
重要度: B(重要・電線種類と高さ緩和の数値暗記が核)
直近出題: R06上 問6(穴埋)/H28 問7(穴埋)
高圧架空引込線は、需要場所の引込口へ高圧電気を架空で引き込む電線路。条文は 電線の種類(高圧絶縁電線/引下げ用高圧絶縁電線/ケーブル)、施設方法(がいし引き又はケーブル)、高さ(原則は第68条準用、条件適合で 3.5m以上 に緩和)、ケーブル以外は下方に危険表示 の4点を規定する。穴埋め試験では 5mm/引下げ/3.5m/下方 の4キーワードがそのまま出題されている。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 条文 | 電気設備の技術基準の解釈 第117条 |
| 規定内容 | 高圧架空引込線(屋側・屋上を含む)の施設要件 |
| 性格 | 施設規定(電線・施設方法・高さ・表示の組み合わせ) |
| 上位省令(本条が解釈する範囲) | 第6条(電線等の断線の防止)/第20条(電線路等の感電又は火災の防止)/第21条第1項(架空電線及び地中電線の感電の防止)/第25条第1項(架空電線等の高さ)/第28条(電線の混触の防止)/第29条(電線による他の工作物等への危険の防止)/第37条(屋内電線路等の施設の禁止) |
| 横断的関連省令 | 第38条(連接引込線の禁止)— 高圧・特高は原則禁止(本条と独立して機能) |
| 関連解釈 | 第67条(高圧架空ケーブル工事)/第68条(低高圧架空電線の高さ)/第111条第2〜5項(高圧屋側電線路)/第116条(低圧架空引込線等の施設) |
1. 全体像と要点¶
🎯 試験で必ず問われる4語(最重要・絶対暗記セット)¶
H28問7・R06上問6 で実際に穴埋め出題された 4ヶ所そのまま。条文の記述順 で覚える。
| 順 | 核心キーワード | 意味 | 条文位置 |
|---|---|---|---|
| ① | 5 mm | 硬銅線の最低直径 | 一号 イ |
| ② | 引下げ | 用高圧絶縁電線(製品名) | 一号 ロ |
| ③ | 3.5 m | 緩和時の最低高さ | 四号 本文 |
| ④ | 下方 | 危険表示の位置 | 四号 ロ |
核心の確認:4語を1文でつなげられるか
「5mmの硬銅線(or 引下げ用電線)を、3.5m以上の高さに張り、ケーブル以外なら下方に危険表示」
この1文がスッと出れば本条の穴埋めは確実に取れる。
全体の要点¶
- 電線の種類は3択: ① 引張強さ 8.01kN以上又は直径 ==5==mm以上の硬銅線を使用する 高圧絶縁電線・特別高圧絶縁電線、② ==引下げ==用高圧絶縁電線、③ ケーブル
- 施設方法: 絶縁電線 → がいし引き工事/ケーブル → 第67条を準用
- 高さの原則: 第68条第1項を準用(道路 6m / 鉄道 5.5m / 横断歩道橋 3.5m / その他 5m 以上)
- 緩和規定: 道路横断・鉄道軌道横断・横断歩道橋上 のいずれにも該当しない場合は ==3.5==m以上に緩和できる
- 危険表示: ケーブル以外(絶縁電線のとき)は 電線の 下方 に危険である旨の表示 が必要
- 連接引込線禁止: 高圧の連接引込線は、省令第38条により原則禁止(特別の事情かつ承諾があれば例外)
ケーブル選択時の3点セット(必ずまとめて覚える)¶
ケーブルは「使える」だけでなく、施設方法と表示義務も他の電線と扱いが違う。3点を1セットで覚えることで、絶縁電線との対比が即座に思い出せる。
| ケーブルだと… | 内容 | 根拠条文 |
|---|---|---|
| 電線として 使える | 条文一号 ハ(3択のひとつ) | 引張強さ・直径の規定なし |
| 施設方法は 第67条準用 | 条文三号 | 高圧架空電線路のケーブル工事に準ずる |
| 下方の危険表示は不要 | 条文四号 ロ(除外条件) | 「ケーブル以外のとき」と明記 |
→ 絶縁電線(①②)は「がいし引き工事 + 下方表示」が両方必要、ケーブル(③)は 両方不要。この 対比 で記憶する。
① 全体像 — 第117条が決める4つのレイヤー¶
読み解き: 第117条は「電線」「施設方法」「高さ」「表示」の4レイヤーを束ねた施設規定。試験では「3.5m緩和の条件」と「下方表示の必要性」が一体で問われる(緩和を受けるなら表示も必要)。
② 要点(試験前30秒復習用)¶
| 観点 | 内容 |
|---|---|
| 電線3択 | 高圧/特高絶縁電線(8.01kN/5mm硬銅線)/引下げ用高圧絶縁電線/ケーブル |
| 施設方法 | 絶縁電線 → がいし引き工事/ケーブル → 第67条準用 |
| 高さの緩和値 | 横断・橋上不該当なら 3.5m以上 |
| 不適用 | 道路横断/鉄道・軌道横断/横断歩道橋上 → 緩和なし(原則の高さ) |
| 下方表示 | ケーブル以外は電線の 下方 に危険表示が必要 |
| 連接引込線 | 省令第38条で 原則禁止(高圧・特高) |
セルフチェック: なぜ低圧(第116条)は2.5m緩和で済むのに、高圧(第117条)は3.5m必要なのか?
高圧は接近放電(アーク放電)のリスクがある。電線に直接触れなくても、近づくだけで空気が絶縁破壊して感電する。低圧は触れなければ大丈夫だが、高圧は 触れる前から危険距離 がある。
そのため低圧の最低高さ(2.5m)に対し、高圧は 1m余裕を見て3.5m が緩和下限となる。
セルフチェック: 道路を横断する高圧引込線で 3.5m に緩和できるか?
できない。条文は「道路を横断する場合・鉄道又は軌道を横断する場合・横断歩道橋の上に施設する場合」のいずれにも該当しないこと、を緩和の前提としている。道路横断は除外条件のひとつ。
この場合は第68条第1項の原則値(道路横断は 路面上6m以上)が適用される。
2. 条文原文¶
電気設備の技術基準の解釈 第117条(高圧架空引込線等の施設)
高圧架空引込線は、次の各号により施設すること。
一 電線は、次のいずれかのものであること。
イ 引張強さ8.01kN以上のもの又は直径5mm以上の硬銅線を使用する、高圧絶縁電線又は特別高圧絶縁電線
ロ 引下げ用高圧絶縁電線
ハ ケーブル
二 電線が絶縁電線である場合は、がいし引き工事により施設すること。
三 電線がケーブルである場合は、第67条の規定に準じて施設すること。
四 電線の高さは、第68条第1項の規定に準じること。ただし、次に適合する場合は、地表上3.5m以上とすることができる。
イ 次の場合以外であること。
(イ)道路を横断する場合
(ロ)鉄道又は軌道を横断する場合
(ハ)横断歩道橋の上に施設する場合
ロ 電線がケーブル以外のものであるときは、その電線の下方に危険である旨の表示をすること。
五 電線が、工作物又は植物と接近又は交差する場合は、高圧架空電線に係る第71条から第79条までの規定に準じて施設すること。ただし、電線と高圧架空引込線を直接引き込んだ造営物との離隔距離は、危険のおそれがない場合に限り、第71条第1項第二号及び第78条第1項の規定によらないことができる。
2 高圧引込線の屋側部分又は屋上部分は、第111条第2項から第5項までの規定に準じて施設すること。
黄色マーカー = 過去問(H28問7・R06上問6)で実際に穴埋め出題された語句
上位省令との関係
省令第6条(電線等の断線の防止)・第20条(電線等からの電撃の防止)・第25条(架空電線等の高さ)の 解釈具体化。さらに省令第38条(連接引込線の禁止)により、高圧の連接引込線は本条に拘らず原則禁止される。
過去問で問われた箇所¶
第117条は過去14年で2回出題(H28/R06上)。R06上問6は H28問7の 完全な再出題 で、4つの穴埋め箇所がまったく同じ。
| 出題で狙われるキーワード | 過去問での扱い |
|---|---|
| 5(直径mm) | 硬銅線の最小直径として穴埋め(H28/R06上) |
| 引下げ(用高圧絶縁電線) | 電線の種類として穴埋め(H28/R06上) |
| 3.5(地表上m) | 緩和規定の高さとして穴埋め(H28/R06上) |
| 下方 | 危険表示の位置として穴埋め(H28/R06上) |
| 8.01kN | 引張強さの暗記値(選択肢ひっかけで頻出) |
| がいし引き | 絶縁電線の施設方法(潜在的穴埋め候補) |
| 横断歩道橋 | 緩和不適用の条件(潜在的穴埋め候補) |
暗記の核心キーワード
- 8.01kN/直径 5mm(硬銅線の最低スペック)
- 引下げ用高圧絶縁電線(条文の正式名称)
- 3.5m(緩和時の最低高さ)
- 下方に危険表示(ケーブル以外)
- 緩和不適用の3条件=道路横断/鉄道・軌道横断/横断歩道橋上
出典
電気設備の技術基準の解釈(経済産業省 産業保安グループ電力安全課・令和7年11月版)第117条 — 引込線の施設要件全般を規定。第116条(低圧版)との対比で覚える。
3. 原文解析(ブロック分解)¶
条文を意味ブロック単位に分解し、それぞれの試験ポイントを整理する。
| 原文ブロック | 意味 | 試験のポイント |
|---|---|---|
| 「高圧架空引込線は、次の各号により施設すること」 | 適用範囲=高圧の架空引込線(需要場所の引込口に至る部分) | 低圧は第116条/屋側・屋上部分は本条第2項で第111条準用 |
| 一号 イ「引張強さ8.01kN以上のもの又は直径5mm以上の硬銅線を使用する、高圧絶縁電線又は特別高圧絶縁電線」 | 通常の絶縁電線使用時の 電線スペック | 「8.01kN/5mm」のセット暗記。低圧(5.26kN/4mm)と数値が違う |
| 一号 ロ「引下げ用高圧絶縁電線」 | 引下げ専用の絶縁電線(架空線を屋側に引き下ろす用途) | 「引下げ用」という条文の語感をそのまま暗記。「引込用」は誤り |
| 一号 ハ「ケーブル」 | 第3の選択肢 | ケーブルは無条件で使える(スペック規定なし) |
| 二号「絶縁電線である場合は、がいし引き工事により施設」 | 絶縁電線使用時の 施設方法=がいし引き | 「合成樹脂管」「金属管」は誤り。架空はがいし引き |
| 三号「ケーブルである場合は、第67条の規定に準じて施設」 | ケーブル使用時は 第67条(高圧架空ケーブル工事)準用 | ちょう架用線によるちょう架等の規定を呼び込む |
| 四号本文「高さは、第68条第1項の規定に準じる」 | 原則の高さ=第68条準用(道路6m/鉄道5.5m/横断歩道橋3.5m/その他5m) | 「第68条」という参照先も穴埋め候補 |
| 四号ただし書き「ただし、次に適合する場合は、地表上3.5m以上とすることができる」 | 3.5m緩和 の宣言 | 「3.5m」は最も狙われる数値。「3m」「4m」の誤答に注意 |
| 四号 イ(イ)(ロ)(ハ) | 緩和不適用の3条件 | 「道路横断/鉄道・軌道横断/横断歩道橋上」の3点セット |
| 四号 ロ「ケーブル以外のものであるときは、その電線の下方に危険である旨の表示」 | 下方表示 の義務 | ケーブルなら表示不要。「下方」が穴埋め定番 |
| 第2項「屋側部分又は屋上部分は、第111条第2項から第5項までの規定に準じて施設」 | 屋側・屋上は第111条準用 | 第111条本則ではなく 第2〜5項のみ 準用 |
セルフチェック: 「8.01kN は8kNと同じだから 8kN と覚えてOK」は正しいか?
誤り。条文表記は 8.01kN で、選択肢には「8.0kN」「8.01kN」「9.0kN」が並ぶことがある。0.01の桁まで条文どおり に覚える。
出題時に「8.0kN」を選ぶと不正解になるパターンが定番。
セルフチェック: 「引込用高圧絶縁電線」と書かれた選択肢があったら?
不正解。条文の正式名称は「引下げ用高圧絶縁電線」。「引込」「引下」「引下げ」のうち、条文どおりは「引下げ」。
「引込線」の用途に使うのに、電線の名前は「引下げ用」というのが盲点で、ひっかけの定番。
4. かみ砕き解説(因果理解)¶
「引込線」と「引下げ(用電線)」の違い¶
混同しやすいが、レイヤーが違う用語。
| 用語 | 何を指す | 言い換え |
|---|---|---|
| 引込線 | 配電線(電柱)→ 需要家の建物 までの電線路(ルート) | 配達ルートの名前 |
| 引下げ用高圧絶縁電線 | 屋側に引き下ろす用途に最適化された電線の製品種別 | そのルートで使う電線の一車種 |
つまり「高圧引込線という"ルート"に、引下げ用高圧絶縁電線という"電線種"を使う」という入れ子構造。条文も次の2階層で書かれている。
高圧架空引込線(ルートの名前)
└ 電線は次のいずれか(このルートに使ってよい電線3択)
├ 高圧/特別高圧絶縁電線(8.01kN・5mm)
├ 引下げ用高圧絶縁電線 ← ここの「引下げ」は製品名
└ ケーブル
覚え方:方向のイメージで区別
- 引込(ひきこみ) = 横方向のイメージ(外から中へ持ち込む)
- 引下げ(ひきさげ) = 縦方向のイメージ(上から下へ降ろす)
電柱上の架空電線から建物の屋側まで電線を 垂直に近い角度で降ろす 用途に特化して設計された電線が「引下げ用」。曲げや支持に強く、屋側引下げの過酷な施工条件に耐える。
図解:ルート(引込線)に電線種(引下げ用電線)を乗せる¶
読み解き: 緑の点線で囲った部分(電柱の架空線 → 屋側 → 引込口)が「高圧引込線というルート」。条文第117条はこのルートをどう作るかを規定する。そのルートに乗せる電線は 3択(①高圧/特高絶縁電線・②引下げ用高圧絶縁電線・③ケーブル)で、②が 製品名としての「引下げ用」。ルート名と製品名は別レイヤー であることを視覚で押さえる。
ややこしい関連用語:配電柱内の「高圧引下げ線」¶
電柱の構造図では、横に走る高圧線から 柱上変圧器(トランス) へ縦に降ろすジャンパ線も「高圧引下げ線」と呼ばれる。これは 配電事業者側の設備 で、第117条(需要家への引込)とは 別の場所。ただし 電線製品としては同じ「引下げ用高圧絶縁電線」 を使うことが多い。
| 「引下げ」が出てくる場面 | 場所 | 第117条の主題か |
|---|---|---|
| 配電柱の高圧線 → 柱上変圧器 のジャンパ | 配電事業者の設備内 | ❌ 対象外 |
| 配電柱 → 需要家の屋側引込口 への電線路 | 需要家の引込線 | ⭕️ 対象 |
| どちらでも使う電線製品 | カタログ上の品名 | (製品名) |
「引下げ=縦に降ろす」という設計思想が共通なので、同じ製品が両方の場面で使われる。条文用語の混乱を防ぐには「ルートの名前か製品の名前か」を毎回意識する。
選択肢に「引込用高圧絶縁電線」と書いてあったら誤り
条文の正式名称は 「引下げ用高圧絶縁電線」。「引込線の用途に使う電線なのに、名前は引下げ用」というギャップがそのままひっかけポイント(H28問7・R06上問6 で実際に問われた)。
なぜ高圧引込線は3択(しかも引下げ用)なのか¶
低圧引込線(第116条)と並べると、高圧の特殊事情 が見えてくる。
| 観点 | 低圧(第116条) | 高圧(第117条) |
|---|---|---|
| 電線スペック | 引張強さ 2.30kN以上又は 2.6mm以上の絶縁電線 | 引張強さ 8.01kN以上又は 5mm以上の硬銅線 |
| 専用品 | 一般的な絶縁電線・ケーブル | 引下げ用 高圧絶縁電線(専用品) |
| 施設方法 | がいし引き等 | がいし引き(必須) |
| 高さ緩和 | 2.5m以上(特定条件) | 3.5m以上(道路・鉄道・橋上不該当) |
| 連接引込線 | 制限はあるが施設可 | 原則禁止(省令第38条) |
因果: 高圧は 接近放電 のリスクがあるため、
- 機械的強度を高める(8.01kN・5mm硬銅線 = 低圧より太く強く)
- 引込専用の電線設計(引下げ用高圧絶縁電線 = 屋側引下げの曲げ・支持に最適化)
- 高さに余裕を持たせる(3.5m=低圧+1m)
- 裸電線は許されない(条文に「裸」なし)
数値の根拠(暗記しない覚え方)¶
「8.01kN/5mm/3.5m」は丸暗記対象に見えるが、物理現象とJIS規格 にひも付けると記憶が定着する。一度ストーリーで理解すると、選択肢の「8.0」「4mm」「3m」が直感的に違和感として浮かぶようになる。
本セクションは "暗記補助のための物理イメージ" — 公式根拠ではない
以下の数値導出は 教育的近似 であり、規格機関(JIS委員会・経産省)の公式な決定根拠そのものではない。
- 「断面積×引張強度 ≈ 8.01kN」は JIS C 3105(硬銅線)の典型値での目安計算。実際の規格値は等級で異なる
- 「+1m=接近放電の安全距離」は 空気絶縁破壊の一様電界モデルでの推定。条文の「3.5m」が この計算で導出されたという公式記録はない
- 法令の数値は 複数の安全係数・運用経験・国際整合 を経て決定された 規格機関の判断値
試験対策上は規格値を覚えるのが正解。本セクションは「なぜその値か」を体に染み込ませて忘れにくくするための補助。「公式の導出」と混同しない。
① 直径5mmと8.01kNは「同じ物理量を2つの言い方で表現」¶
条文の「8.01kN以上のもの 又は 直径5mm以上の硬銅線」は、別々の基準ではなく JIS規格の硬銅線 5mm の物性値 をそのまま2軸で書いたもの。
| 対応関係 | 値 |
|---|---|
| 直径5mmの硬銅線(JIS規格品) | 断面積 約 19.6mm² |
| 硬銅線の引張強度(材料定数) | 約 408 N/mm² |
| その積(最大引張荷重) | 約 8.0 kN |
| 規格切上げ・実測ばらつき考慮した最低保証値 | 8.01 kN |
→ 「5mm 硬銅線 = 8.01kN 級」と紐付ければ片方覚えれば足りる。「または」は 同じ電線スペックを 直径 で測ってもいいし 強度 で測ってもいい、という意味。合金線・複合線など5mm未満でも 8.01kN を満たせばOK。
覚え方:「5mm 硬銅線 = 8.01kN」は1つのカードに書いて1セットで覚える
分けて覚えると「8.0」「8.5」「4.5kN」のひっかけに弱くなる。1枚のカードに 5/8.01 をセット記載して、片方を見たら相方が出てくる状態にする。
② なぜ低圧2.6mm → 高圧5mm(ほぼ2倍の太さ)か¶
電線にかかる力は3つに分けて考えると整理しやすい。
| 力 | 内容 | 高圧線で増える理由 |
|---|---|---|
| 自重 | 電線自身の重量 | 高圧は径間が長い(柱間が広い)→ 自重の累積大 |
| 風圧荷重 | 風で電線が押される力 | 太い線は表面積も大きく荷重↑だが、強度↑が上回る設計 |
| 断線リスク | 切れたときの波及範囲 | 高圧切れ=地絡・火災・周辺停電。安全率を高めに取る |
つまり 「低圧2.6mm vs 高圧5mm」の段差は電圧差ではなく "切れた時の被害の差" を反映 している。電圧2倍だから線も2倍、ではない(電圧は絶縁の話、太さは機械強度の話)。
③ 緩和高さ3.5m — 身体感覚で覚える¶
3.5mは 「人間が工具・運搬物を持ち上げても直接触れない最低ライン」 という実用設計値。
| 高さの目安 | 状況 |
|---|---|
| 〜1.7m | 一般成人の身長 |
| 〜2.0m | 手を伸ばして届く |
| 〜2.5m | 低圧緩和(人だけ通る場所)— 触らなければ安全 |
| 〜3.0m | 梯子・棒・運搬物を頭上に持ち上げる |
| 3.5m | 高圧緩和— 工具を持ち上げても 直接接触はしない |
しかも 3.5m は条文間で意図的に揃えられている数字。
- 第68条「横断歩道橋上の架空電線」: 路面上 3.5m(歩道橋上で人が立っても触れない)
- 第117条「高圧架空引込線の緩和」: 地表上 3.5m(同じ思想)
→ 「3.5m=歩道橋の上に人が立っても届かない高さ」と紐付けると忘れない。
④ 「+1m」の物理的意味(低圧2.5m → 高圧3.5m)¶
低圧と高圧の差「+1m」は、偶然の値ではなく 接近放電(アーク放電)の安全距離 に由来する。
- 低圧(〜600V): 触れなければ感電しない → 手の届かない 2.5m で足りる
- 高圧(600V超〜7,000V): 空気の絶縁破壊で接触前に感電する → 接近放電の安全距離 約1m を上乗せ
空気の絶縁破壊電圧は 約3kV/mm(標準条件下)= 1mで約3,000kV の見当だが、湿度・尖端電極効果・サージ等を見込むと、高圧(最大7kV)に対して安全マージン1mが実用設計値。これが「+1m」の出どころ。
→ 「低圧2.5m + 接近放電1m = 高圧3.5m」と式で覚えるのではなく、「電圧が高いと近づくだけで危ない → だから1m余分に離す」 という物理イメージで記憶する。
覚え方:4つの数字を1本のストーリーで束ねる
「5mmの硬銅線(=8.01kN)を、人が工具を持ち上げても届かない3.5mの高さ(=歩道橋上+接近放電1mの余裕)に張る」
これを音読すると、4つの数字(5・8.01・3.5・+1)がひとつの場面として頭に入る。バラバラに暗記しないのが核心。
「3.5m緩和」の論理¶
条文は「原則 = 第68条準用(最も厳しいケースで道路6m)」を出発点に、引込線の特性(短い区間・需要家敷地内・取扱者が予測可能)を踏まえて緩和を許容する。
ただし、緩和には 2つの条件 が連動する:
| 条件 | 内容 | なぜ |
|---|---|---|
| 横断・橋上の不該当 | 道路横断・鉄道軌道横断・横断歩道橋上 のいずれにも該当しないこと | 不特定多数の通行リスクが高い場所では緩和不可 |
| 下方表示 | ケーブル以外なら下方に危険表示 | 低い高さ(3.5m)では作業者が誤って近づく恐れ。可視化で予防 |
セルフチェック: ケーブルなら下方表示は不要?
その通り。条文「ケーブル以外のものであるときは…表示をすること」は裏返せばケーブルは表示義務から除外。
理由:ケーブルは外被(シース)で覆われており、外見からも「危険な裸絶縁電線ではない」と判別しやすい。一方、引下げ用絶縁電線は外被が薄く、誤接触のリスクが残る。
連接引込線の禁止(省令第38条)¶
第117条本文には書かれないが、省令第38条 が「高圧又は特別高圧の連接引込線は施設してはならない」と明確に禁止している。
連接引込線:1需要家の引込線から分岐して、2軒目以降に供給する形の引込線
低圧では条件付きで施設可だが、高圧は 1需要家ごとに個別の引込線が必要。これは事故波及を1需要家に限定するためのリスク管理。
ひっかけ:「ただし書きで連接引込線も施設可能」
省令第38条に「ただし、特別の事情があり、かつ造営物の所有者又は占有者の承諾を得た場合は、この限りでない」とあるため、形式上は 例外規定で施設可 になる。
しかし試験での原則回答は 「高圧連接引込線は原則禁止」。例外条項を選ばせる問題は稀で、「禁止」を覚えるのが第一。
5. 図で理解¶
判定フロー(高さの選び方)¶
flowchart TD
Start[高圧架空引込線の高さ決定] --> Q1{道路を横断<br/>するか?}
Q1 -->|Yes| R68[第68条原則:路面上6m以上]
Q1 -->|No| Q2{鉄道・軌道<br/>を横断?}
Q2 -->|Yes| R68b[第68条原則:レール面上5.5m以上]
Q2 -->|No| Q3{横断歩道橋<br/>の上?}
Q3 -->|Yes| R68c[第68条原則:路面上3.5m以上]
Q3 -->|No| Q4{電線種別}
Q4 -->|ケーブル| R35a[3.5m以上に緩和可<br/>(下方表示不要)]
Q4 -->|絶縁電線| R35b[3.5m以上に緩和可<br/>+下方に危険表示]
style R68 fill:#ffccbc,stroke:#d84315,stroke-width:2px
style R68b fill:#ffccbc,stroke:#d84315,stroke-width:2px
style R68c fill:#ffe0b2,stroke:#e65100,stroke-width:2px
style R35a fill:#c8e6c9,stroke:#2e7d32,stroke-width:2px
style R35b fill:#fff9c4,stroke:#f9a825,stroke-width:2px
電線3択と施設方法のひも付き¶
読み解き: 電線3択のうち①②(絶縁電線)は がいし引き+下方表示 がセット、③(ケーブル)だけ 第67条準用+下方表示なし。試験で「ケーブルでも下方表示が必要」とあれば誤り。
緩和条件と原則高さの位置関係(断面イメージ)¶
読み解き: 第68条原則は3レベル(6m/5.5m/5m)に分かれる。緩和の3.5mは 「その他原則の5m」をさらに1.5m下げた値。緩和を受けるには「横断・橋上不該当」をクリアしなければならず、原則と緩和の使い分けが論点。
6. 第116条(低圧)との対比¶
低圧引込線(第116条)と数値・要件を並べ、ペアで暗記する。
| 観点 | 第116条(低圧) | 第117条(高圧) |
|---|---|---|
| 引張強さ/直径 | 2.30kN/2.6mm(一般)/1.38kN/2.0mm(径間15m以下のときの絶縁電線等) | 8.01kN/5mm |
| 専用品 | — | 引下げ用高圧絶縁電線 |
| 施設方法 | — | がいし引き(絶縁電線のとき) |
| 高さ原則 | 第68条第1項に準じる(道路4m/鉄道5.5m/その他4m) | 第68条第1項に準じる(道路6m/鉄道5.5m/橋上3.5m/その他5m) |
| 高さ緩和 | 2.5m以上(特定条件) | 3.5m以上(横断・橋上不該当) |
| 下方表示 | 規定なし | ケーブル以外は下方に危険表示 |
| 連接引込線 | 第106条で条件付き施設可 | 省令第38条で 原則禁止 |
ペア暗記の核心
数値の段差を 「低圧 → 高圧」で約2倍 とイメージ:
- 引張強さ: 2.30 → 8.01kN(約3.5倍)
- 直径: 2.6 → 5mm(約2倍)
- 高さ緩和: 2.5 → 3.5m(+1m)
高さは「+1m」、機械強度は「2〜3.5倍」と覚えると、低圧と取り違えない。
7. 頻出ひっかけ・落とし穴¶
試験で実際に失点しやすいポイントを、重大度別に整理した。
🔴 致命的(これを間違えたら即失点)¶
| # | ❌ 誤った認識 | ✅ 正しい認識 |
|---|---|---|
| 1 | 直径 4mm以上の硬銅線でよい | 5mm以上の硬銅線(高圧版)。低圧用の4mmと取り違えない |
| 2 | 緩和時の高さは 3m以上 | 3.5m以上。0.5mの差で正誤が分かれる定番ひっかけ |
| 3 | 引込線だから 連接引込線も施設可 | 省令第38条で原則禁止(高圧・特高) |
🟡 注意(出題頻度高い)¶
| # | ❌ 誤った認識 | ✅ 正しい認識 |
|---|---|---|
| 4 | 「引込用高圧絶縁電線」が条文の正式名 | 正式名称は 「引下げ用高圧絶縁電線」。「引込」「引下」は誤字 |
| 5 | 道路を横断する場合でも 3.5m緩和可 | 緩和の前提条件が 道路・鉄道横断・横断歩道橋上の不該当。道路横断は緩和不可 |
| 6 | ケーブルでも 下方に危険表示 が必要 | 表示義務は「ケーブル以外」のとき。ケーブルは表示不要 |
| 7 | 引張強さは 8.0kN以上 | 条文どおり 8.01kN以上。0.01桁まで覚える |
🟢 軽微(余裕があれば)¶
| # | ❌ 誤った認識 | ✅ 正しい認識 |
|---|---|---|
| 8 | 屋側部分は 本条1項 で規定 | 屋側・屋上部分は 第2項 で 第111条第2〜5項を準用 |
| 9 | ケーブルは 第68条 を準用 | ケーブルの施設方法は 第67条(高圧架空ケーブル工事)を準用 |
| 10 | 緩和不適用は 道路横断・鉄道横断の2つ | 道路横断/鉄道又は軌道横断/横断歩道橋上の3つ。横断歩道橋を忘れない |
8. 穴埋め過去問チャレンジ¶
問題1: 電線の種類
高圧架空引込線において、電線が高圧絶縁電線又は特別高圧絶縁電線である場合、引張強さ 8.01kN 以上のもの又は直径( ア )mm 以上の硬銅線を使用する。また、( イ )用高圧絶縁電線、又はケーブルを使用することができる。
解答
- ア = 5
- イ = 引下げ
解説と復習導線
H28問7・R06上問6 で実際に問われた箇所。「引下げ」は条文の正式名称であり、「引込」「引下」と書くと不正解。
問題2: 高さの緩和
高圧架空引込線の電線の高さは原則として第68条第1項の規定に準じるが、道路・鉄道又は軌道・横断歩道橋上のいずれにも該当しない場合は、地表上( ウ )m 以上とすることができる。
解答
- ウ = 3.5
解説と復習導線
「3m」「4m」のひっかけ選択肢が定番。低圧(第116条)の 2.5m と取り違えないこと。
問題3: 危険表示
緩和規定により地表上3.5m以上で施設する場合において、電線がケーブル以外のものであるときは、その電線の( エ )に危険である旨の表示をすること。
解答
- エ = 下方
解説と復習導線
上方/側面ではなく 下方。地上から視認できる位置に表示することで、作業者が誤って近づくのを防ぐ。
問題4: ケーブル時の準用条文
高圧架空引込線において、電線がケーブルである場合は、第( オ )条の規定に準じて施設すること。
解答
- オ = 67
解説と復習導線
第67条=高圧架空電線路のケーブル工事(ちょう架用線等)。低圧のケーブル準用条文(第67条)と同じ番号なので混乱しないこと。
9. まぎらわしい選択肢と正解の違い¶
| 誤った記述 | 正しい記述 | なぜ違うか |
|---|---|---|
| 「直径 4mm 以上の硬銅線」 | 5mm 以上の硬銅線 | 4mm は 低圧(第116条)の規定。高圧は5mm |
| 「引込用高圧絶縁電線」 | 引下げ用高圧絶縁電線 | 条文の正式名称は「引下げ用」。引込線の用途でも電線名は引下げ |
| 「地表上 3m 以上に緩和」 | 地表上 3.5m 以上 | 0.5m の差。低圧(2.5m)と取り違えないこと |
| 「電線の 上方 に危険表示」 | 電線の 下方 に危険表示 | 地上から視認できるよう 下方。条文どおり |
| 「ケーブルでも下方に危険表示が必要」 | ケーブル以外のときに下方表示が必要 | ケーブルは外被があり、表示義務から除外 |
| 「道路横断時も 3.5m に緩和できる」 | 道路横断は緩和不適用。原則の 6m以上 | 緩和は「横断・橋上不該当」が条件 |
| 「高圧連接引込線は 常に施設可 」 | 省令第38条で 原則禁止 | 例外条項はあるが、原則は禁止 |
📒 解いたら記録 → 間違えたら間違えノートへ(PDCAを回す)¶
各過去問の「理解した/曖昧/間違えた」ボタンで解答結果を残せます
上の過去問の各ブロック下に出る 理解度ボタン(〇理解した/△曖昧/×間違えた) とメモ欄で、解いた結果がブラウザの localStorage に保存されます(Do→Check)。
- ×間違えた を押した問題は間違えノートに 自動集約 され、間違えた問題だけ抽出して再演習できる(Check→Act)
- メモ欄に「なぜ間違えたか」を残すと、次回復習時に文脈ごと復元される
- 同一オリジン(kfurufuru.github.io)配下なので、本Wiki/法規Wiki/理論Wiki のチェック記録は すべて同じ間違えノートに集約(横断PDCA)
10. 関連条文・関連ページ¶
上位省令(本条が解釈する範囲)¶
電技解釈第117条は、以下の省令各条を 施設方法のレベルで具体化 したもの。穴埋めは解釈側のキーワードが狙われるが、論説問題で「どの省令を根拠としているか」を問う設問もあるため、省令タイトル をひも付けて覚える。
| 省令条文 | タイトル | 第117条との関係 |
|---|---|---|
| 第6条 | 電線等の断線の防止 | 電線スペック(8.01kN/5mm硬銅線)の上位根拠 |
| 第20条 | 電線路等の感電又は火災の防止 | 危険表示・接近距離の上位根拠 |
| 第21条第1項 | 架空電線及び地中電線の感電の防止 | 高さ規定・絶縁電線使用の上位根拠 |
| 第25条第1項 | 架空電線等の高さ | 第68条準用 → 本条四号本文の上位根拠 |
| 第28条 | 電線の混触の防止 | がいし引き工事による相互絶縁の上位根拠 |
| 第29条 | 電線による他の工作物等への危険の防止 | 屋側・屋上部分の施設規定の上位根拠 |
| 第37条 | 屋内電線路等の施設の禁止 | 引込線の経路制限の上位根拠 |
横断的関連省令¶
| 省令条文 | タイトル | 第117条との関係 |
|---|---|---|
| 第38条 | 連接引込線の禁止 | 高圧・特高の連接引込線は原則禁止(本条と独立して機能・他人の構内通過を制限) |
関連解釈・テーマ¶
- 電技解釈 第59条:架空電線路の支持物 — 引込線を支える支持物の強度
- 電技解釈 第65条:架空電線の高さ — 高さ規定の総則
- 電技解釈 第68条:低高圧架空電線の施設 — 本条が高さで準用する条文
- 電技解釈 第71条:低高圧架空電線と建造物との接近 — 建造物との離隔距離(71-1表/71-2表)
- 電技解釈 第67条:高圧架空電線路のケーブル工事 — 本条がケーブル時に準用
- 電技解釈 第111条第2〜5項:高圧屋側電線路の施設 — 本条第2項で屋側・屋上部分が準用
- 電技解釈 第116条:低圧架空引込線等の施設 — 低圧版(ペアで暗記)
- 架空電線路テーマ — 架空電線路全体の横展開
11. 過去問実績¶
| 年度 | 問 | 形式 | 論点 |
|---|---|---|---|
| R06上 | 問6 | 穴埋 | 高圧架空引込線の施設(H28再出題) |
| H28 | 問7 | 穴埋 | 高圧架空引込線の施設 |
出題傾向
過去14年で2回出題。R06上 問6 は H28 問7 の 完全な再出題(4つの穴埋め箇所がそのまま)。穴埋め4ヶ所は 5(mm)/引下げ/3.5(m)/下方 の固定セット。
R08 出題予測
短期再出題(H28→R06上が8年差)の傾向から、R08までに再出題される可能性は低めだが、低圧版(第116条)は近年(R04下/R06下)に出題されており、「低圧と高圧をペアで対比する横断問題」 として出る可能性はある。
数値(5mm/8.01kN/3.5m)と「引下げ用」「下方表示」の語句は確実に押さえる。
12. 用語集¶
第117条の条文や出題で登場する主要用語を整理した。
| 用語 | 読み | 意味 | 試験での注意点 |
|---|---|---|---|
| 高圧架空引込線 | こうあつかくうひきこみせん | 高圧の電気を需要場所の引込口へ架空で引き込む電線路 | 屋側・屋上部分を含めて第117条が規定 |
| 引込線 | ひきこみせん | 一需要場所の取付け点から構内の引込口に至る電線 | 「連接引込線」とは別概念(高圧連接は原則禁止) |
| 連接引込線 | れんせつひきこみせん | 1需要家の引込線から分岐して、隣接する別需要家にも供給する形の引込線 | 高圧・特高は省令第38条で 原則禁止 |
| 引下げ用高圧絶縁電線 | ひきさげようこうあつぜつえんでんせん | 屋側引下げを含む引込用途に最適化された高圧絶縁電線 | 条文の正式名称。「引込用」と書くと誤り |
| 高圧絶縁電線 | こうあつぜつえんでんせん | 高圧電路用の絶縁電線(一般用) | 高圧引込線では 8.01kN/5mm硬銅線 のスペックが要求される |
| ケーブル | けーぶる | 導体を絶縁体・シース等で被覆した電線。CV/CVT等が代表例 | 第117条ではケーブル使用時のみ下方表示が 不要 |
| がいし引き工事 | がいしびきこうじ | がいしで電線を絶縁支持して敷設する工事方法 | 絶縁電線使用時の必須施設方法 |
| 横断歩道橋 | おうだんほどうきょう | 道路をまたぐ歩行者用の橋 | 緩和不適用の3条件のひとつ。試験で見落としやすい |
| 下方表示 | かほうひょうじ | 電線の下方に「危険である」旨を表示すること | 地上から見える位置に表示。条文どおり「下方」 |
| 第67条準用 | だいろくじゅうななじょうじゅんよう | ケーブル使用時に第67条(高圧架空ケーブル工事)の規定を適用すること | ちょう架用線等の規定が呼び込まれる |
13. 最終チェック¶
数値暗記¶
- 引張強さ 8.01kN以上又は直径 5mm以上の硬銅線
- 緩和時の高さ = 地表上 3.5m以上
- 原則の高さ(第68条準用)= 道路 6m/鉄道 5.5m/橋上 3.5m/その他 5m
- 低圧の対応値(第116条)= 引張強さ 2.30kN/2.6mm/緩和 2.5m
条文キーワード¶
- 電線3択 = 高圧/特高絶縁電線(8.01kN/5mm)/引下げ用高圧絶縁電線/ケーブル
- 絶縁電線 → がいし引き 工事
- ケーブル → 第 67 条準用
- 高さ原則 → 第 68 条第1項準用
- ケーブル以外 → 下方 に危険表示
緩和の論理¶
- 緩和不適用の3条件 = 道路横断/鉄道又は軌道横断/横断歩道橋上
- 緩和を受ける場合は 下方表示 がセット(ケーブル以外)
関連条文¶
- 屋側・屋上部分 → 本条 第2項で 第111条第2〜5項 を準用
- 高圧連接引込線 → 省令 第38条 で原則禁止
- 低圧版 → 第116条(ペアで暗記)
ひっかけ対策¶
- 「4mm」は誤り → 5mm
- 「3m緩和」は誤り → 3.5m
- 「引込用」は誤り → 引下げ用
- 「上方表示」は誤り → 下方表示
- 「ケーブルも表示必要」は誤り → ケーブル以外のとき必要
監修ログ¶
- 2026-08-28 監査是正(ChatGPT/Fable 監査 → Claude 一次照合): 条文原文の逐語是正(第2項「高圧架空引込線の屋側部分…」→「高圧引込線の屋側部分…」)。典拠: 同梱PDF 第117条第2項。
- 2026-05-05: 新規作成(v1.0)。kijun/58.md v2.2 ゴールドスタンダードに準拠して14セクション完備。条文原文は denken-ou H28問7・R06上問6 の正解情報および電験3種対策-MACの法令引用と照合し、第1項各号(一〜四)と第2項(第111条第2〜5項準用)を確定。穴埋めキーワード4点(5/引下げ/3.5/下方)に
<mark>を付与。 - 2026-05-05: v1.1。第4章冒頭に「引込線 vs 引下げ用電線」の用語整理ブロックを追加(横方向=引込/縦方向=引下げ のイメージ/2階層構造の図解)。H28問7・R06上問6で「引込用高圧絶縁電線」が誤答ひっかけになる文脈を明示化。
- 2026-05-05: v1.2。第4章に「数値の根拠(暗記しない覚え方)」サブセクション追加。4つの主要数値(5mm/8.01kN/3.5m/+1m)を物理現象・JIS規格・身体感覚・接近放電の安全距離 にひも付け、4数値を1本のストーリー(「5mm硬銅線を3.5m高さに張る」)に束ねる記憶モデルを提示。
- 2026-05-05: v1.3。「引込線(ルート)vs 引下げ用電線(電線種)」を視覚化するSVG図を第4章に追加(電柱→屋側→引込口の緑ルート+電線3択ピル+"電線種をルートに乗せる"の矢印)。配電柱内の「高圧引下げ線」(柱上変圧器ジャンパ)と需要家への高圧引込線が 同じ電線製品を別の場所で使う 関係を表で整理し、ユーザー混乱の根本原因を解消。
- 2026-05-05: v1.4。第4章「数値の根拠」セクションに 教育的近似ガード警告 を冒頭追加。断面積×引張強度の目安計算と接近放電1m説は 記憶補助のための物理イメージ であり JIS委員会・経産省の公式導出ではない旨を明示。「試験対策上は規格値を覚えるのが正解」と原則を再確認。
- 2026-05-05: v1.5。「ややこしい関連用語:配電柱内の高圧引下げ線」ブロックの視認性改善。
!!! note内に表をネストする構造(青枠 + 緑枠の入れ子)を解消し、#### 見出し + 本文 + 表 + 補足文のフラット構造に変更。会話風の表記("あなたの2枚目の参考図")も削除。 - 2026-05-05: v1.6(ChatGPTレビュー反映)。3点改修。
- 4語暗記カードSVG を第1章冒頭に新設(5/引下げ/3.5/下方)。条文の記述順で1文化(「5mmの硬銅線を3.5m以上に張り、ケーブル以外なら下方に表示」)。要点リストにも マーカー で連結。
- ケーブル選択時の3点セット表 を第1章に追加(使える+第67条準用+下方表示不要)。絶縁電線(がいし引き+下方表示)との対比で記憶定着。
- 関連省令を7条+横断1条に拡張:第6・20・21①・25①・28・29・37条(本条が解釈する範囲)と第38条(横断・連接引込線禁止)の2セットに整理。メタ表と第10章にひも付け表で配置。
- 2026-05-10 Phase C: 一次ソース確認warning(経産省告示PDF参照)を冒頭に配置(電技解釈はeGov未登録のため読者保護目的)
最終確認: 2026-05-05 | ステータス: v1.6(4語暗記カード・ケーブル3点セット・関連省令拡張) | バージョニング基準