コンテンツにスキップ

電技解釈 第192条 — 電気さくの施設

一次ソース照合済み(2026-08-28 逐語転記 → 2026-08-31 再確認)

電技解釈は e-Gov 法令API に登録されていないが、経産省公式PDF(令和7年11月版)を repo に同梱しており(docs/assets/pdf/denken-kaishaku-r07-11.pdf)、本ページの「2. 条文原文」はそこから逐語転記したものです。逐語照合ゲート scripts/check_law_verbatim.py が 本ページの12引用を全PRで自動照合します(2026-08-31 に陽性対照で発火を確認: 「15mA以下」を「25mA以下」に変えると MISS 1 で検出)。誤記を発見された場合は GitHub Issues でご連絡ください。

📊 試験対策メタ

出題頻度: 🔥(省令第74条と一体で H28問9・R05下問8 の 2回出題)

重要度: C(電験3種では稀出題テーマだが、出題時は4空欄を確実に取りに行く論点)

直近出題: 令和5年下期 法規 問8(穴埋・「感電又は火災」「危険」「30」「15」の4空欄)/ 平成28年 法規 問9(穴埋・同上)

解釈第192条は省令第74条ただし書きの 具体的施設方法を規定。要点は 4要件:① 電気さく用電源装置(出力電流制限型) の使用、② 「危険である旨」 を適当な間隔で表示、③ 使用電圧 30V以上 で人が容易に立ち入る場所では漏電遮断器を施設、④ 漏電遮断器は 定格感度電流15mA以下・動作時間0.1秒以下。

項目 内容
条文 電気設備の技術基準の解釈 第192条
規定内容 電気さくの具体的施設方法(電源装置・危険表示・電源条件・漏電遮断器仕様の4要件)
性格 施設規定(省令第74条ただし書き例外の細目化)
委任元(上位) 省令第74条(電気さくの施設の禁止/ただし書き例外)
関連 解釈第36条(地絡遮断装置の施設・一般仕様)/解釈第181条以降(特殊機器の施設)
対象 省令第74条ただし書きで認められる電気さく(田畑・牧場の野獣侵入・家畜脱出防止)
典拠(一次ソース) 電気設備の技術基準の解釈 第192条(経産省 産業保安・安全グループ電力安全課が示す省令の解釈)— 同梱PDF『電気設備の技術基準の解釈(令和7年11月版)』p.193 を逐語照合済み。経産省ページ https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/sangyo/electric/detail/setsubi_kijun.html
照合日 2026-08-28(同梱PDF で条文原文を逐語照合) / 2026-08-31 にゲート被覆と陽性対照を再確認。補助照合: kakomon.yml H28問9/R05下問8 空欄正解・省令第74条(e-Gov 確定)との委任関係
機械検査 check_law_verbatim.py が条文原文の 12引用を全PRで逐語照合(原典=同梱PDFの抽出テキスト。PDF の SHA256 一致もゲートが検証)
隣接条文 ← 解釈第176条(可燃性ガス危険場所)/ 解釈第200条(小規模発電設備の施設) →
混同注意 一般用漏電遮断器の定格感度電流(30mA・解釈第36条)とは別。電気さく用は15mA以下・0.1秒以下と特に厳しい

🔄 PDCAサイクル動線(このページの読み方)

このページは A・B 層(全体像・詳細)の SOT。C 層(直前確認・過去問演習)は省令第74条のページと一体で読む。

層 フェーズ 場所
A. 全体像 Plan(4要件の位置づけ) 本ページ 第1節
B. 詳細 Do(条文骨子・原文解析・かみ砕き) 本ページ 第2-6節
C. 試験対策 Check(過去問・ひっかけ・穴埋演習) 本ページ 第7-8節
横断 Act(弱点節再読) 本ページ末尾 13節 最終チェック

推奨動線: ① 省令第74条 で「原則禁止+ただし書き」を理解 → ② 本条で4要件(電源装置・危険表示・30V・15mA/0.1秒)を覚える → ③ 過去問 H28問9・R05下問8 の4空欄「感電又は火災/危険/30/15」を埋められるか自己テスト

1. 全体像と要点

  • 省令第74条ただし書きで認められる電気さく(田畑・牧場の野獣・家畜防止)の 具体的施設方法 を規定
  • 4要件 = 電源装置/危険表示/電源条件/漏電遮断器仕様
  • 数値の核心 = 30V以上(漏電遮断器要否の閾値)/ 15mA以下(定格感度電流)/ 0.1秒以下(動作時間)
  • 一般用漏電遮断器(30mA・解釈第36条)より厳しい高感度・高速型
  • 電験3種では稀出題(H28問9・R05下問8 の2回・freq:low)

① 全体像 — 解釈第192条の4要件

解釈第192条 — 4要件で電気さくの施設を許可 省令第74条ただし書き例外を具体化(4要件すべて必須) ① 電源装置 電気さく用 電源装置の使用 条件: 出力電流が 制限される型 → 過剰電流  防止 汎用電源は不可 ② 危険表示 「危険である旨」 を表示 条件: 適当な間隔で 設置 → 接近者への  警告 電圧無関係で常時必要 ③ 電源条件 使用電圧 30V以上 かつ 人が容易に 立ち入る場所 → 漏電遮断器  必須 30V未満 or 人不在なら④免除 ④ 漏電遮断器 電流動作型 定格感度電流 15mA以下 動作時間 0.1秒以下 一般用30mAより 2倍厳しい高感度

読み解き — 4要件は AND 条件:

電気さくのただし書き例外を成立させるには、上記4要件すべてを満たす必要がある。1つでも欠ければ省令第74条本体の「原則禁止」が適用される。試験は ④の数値(15mA・0.1秒)と③の数値(30V)の組合せを問う形が標準(H28問9・R05下問8 の4空欄)。

② 要点(試験前30秒復習用)

観点 内容
委任元 省令第74条ただし書き(電気さく原則禁止の例外)
要件① 電気さく用電源装置(出力電流が制限される型)の使用
要件② 「危険である旨」 を適当な間隔で表示
要件③ 使用電圧 30V以上 + 人が容易に立ち入る場所 → 漏電遮断器必須
要件④ 漏電遮断器 = 定格感度電流15mA以下 / 動作時間0.1秒以下 / 電流動作型
数値の核心 30V/15mA/0.1秒 — H28問9・R05下問8 の空欄正解
混同注意 一般用漏電遮断器(30mA・解釈第36条)と別。電気さく用は15mA(2倍厳しい)
セルフチェック: 解釈第192条の数値3点セットは?
  • 30V = 漏電遮断器を施設する閾値(使用電圧)
  • 15mA = 定格感度電流の上限(一般用30mAより厳しい)
  • 0.1秒 = 動作時間の上限(一般用0.5秒より速い)

H28問9・R05下問8 の空欄ウ(30)・空欄エ(15)として直接問われた。

セルフチェック: 危険表示は電圧に関係なく必要か?

必要。30V未満であっても、電気さくである以上は危険表示が必要。30V以上で「人が容易に立ち入る場所」の場合に追加で漏電遮断器が必須になる二段階構造。


2. 条文原文

同梱PDFで逐語照合済み

2026-08-28 に同梱PDF『電気設備の技術基準の解釈(令和7年11月版)』(docs/assets/pdf/denken-kaishaku-r07-11.pdf)で逐語照合し、推定だった条文を原文に差し替えました。(旧版は号番号が原文と1つずつズレ、四号を「電気さく専用の漏電遮断器」と誤記し、五号・六号が欠落していました。)

解釈第192条(電気さくの施設)

第192条 電気さくは、次の各号に適合するものを除き 施設しないこと 。

一 田畑、牧場、その他これに類する場所において 野獣の侵入又は家畜の脱出を防止 するために施設するものであること。

二 電気さくを施設した場所には、人が見やすいように適当な間隔で 危険である旨 の表示をすること。

三 電気さくは、次のいずれかに適合する 電気さく用電源装置 から電気の供給を受けるものであること。  イ 電気用品安全法の適用を受ける電気さく用電源装置  ロ 感電により人に危険を及ぼすおそれのないように出力電流が制限される電気さく用電源装置であって、次のいずれかから電気の供給を受けるもの   (イ) 電気用品安全法の適用を受ける直流電源装置   (ロ) 蓄電池、太陽電池その他これらに類する直流の電源

四 電気さく用電源装置(直流電源装置を介して電気の供給を受けるものにあっては、直流電源装置)が使用電圧 30V以上 の電源から電気の供給を受けるものである場合において、人が容易に立ち入る場所に電気さくを施設するときは、当該電気さくに電気を供給する電路には次に適合する 漏電遮断器 を施設すること。  イ 電流動作型 のものであること。  ロ 定格感度電流が 15mA以下 、動作時間が 0.1秒以下 のものであること。

五 電気さくに電気を供給する電路には、容易に開閉できる箇所に 専用の開閉器 を施設すること。

六 電気さく用電源装置のうち、衝撃電流を繰り返して発生するものは、その装置及びこれに接続する電路において発生する電波又は高周波電流が無線設備の機能に継続的かつ重大な障害を与えるおそれがある場所には、施設しないこと。

(典拠: 電気設備の技術基準の解釈(令和7年11月版)第192条 / 2026-08-28 同梱PDF逐語照合)

「専用の」が付くのは開閉器(第五号)

第四号の漏電遮断器に「専用の」は付かない。「専用の開閉器」は第五号。旧版はここを取り違えていた。

過去問で問われた空欄

H28問9・R05下問8 の穴埋型では、74条本体の「感電又は火災」と本条の「危険」「30」「15」の4空欄が問われた。

空欄 正解 根拠
(ア) 感電又は火災 省令第74条ただし書きの安全要件
(イ) 危険 本条 三号「危険である旨」の表示
(ウ) 30(V) 本条 四号 漏電遮断器の閾値
(エ) 15(mA) 本条 五号 定格感度電流

暗記の核心キーワード

  • 電気さく用電源装置 — 汎用電源は不可(出力電流制限型のみ)
  • 危険である旨 — 「立入禁止」ではなく「危険である旨」(解釈第38条の「立入りを禁止する旨」と表現が違う点に注意)
  • 30V以上 — 漏電遮断器要否の閾値
  • 15mA以下/0.1秒以下 — 漏電遮断器の仕様(一般用30mA・0.5秒より厳しい)
  • 適当な間隔 — 危険表示の設置間隔

出典(推定)

電気設備の技術基準の解釈 第192条(経産省 産業保安・安全グループ電力安全課が示す省令の解釈) 経産省ホームページ: https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/sangyo/electric/detail/setsubi_kijun.html 委任元: 省令第74条(電気さくの施設の禁止)— e-Gov 法令検索 lawid=409M50000400052


3. 原文解析(ブロック分解)

条文骨子(推定)を意味ブロック単位に分解し、それぞれの試験ポイントを整理する。

原文ブロック(推定) 意味 試験のポイント
「電気さく用電源装置」 専用電源(出力電流制限型)の使用 汎用電源は不可。電気さく用と明示された装置のみ
「出力電流が制限されるもの」 過剰電流を出さない設計 出力制限なき電源は本条不適合
「人が見やすい箇所」 危険表示の設置場所 隠れた場所への表示は不適合
「危険である旨の表示」 警告内容 「立入禁止」ではなく「危険である旨」(解釈第38条と表現が違う)
「適当な間隔で」 表示の密度 端の1箇所のみは不適合
「30V以上の電源」 漏電遮断器要否の閾値 30V未満なら漏電遮断器不要(ただし危険表示は必要)
「人が容易に立ち入る場所」 漏電遮断器要否の場所要件 立ち入り困難な場所なら③免除の解釈あり
「電気さく専用の漏電遮断器」 専用装置の使用 一般電路の漏電遮断器との共用は不可の解釈
「電流動作型」 動作方式 電圧動作型は不可
「定格感度電流15mA以下」 高感度設定 一般用30mAの半分(心室細動閾値の半分)
「動作時間0.1秒以下」 高速動作 一般用0.5秒の1/5(感電時間最小化)
セルフチェック: 30V未満の電気さくでは漏電遮断器は不要か?

本条 四号の規定上は不要(「30V以上」と明記)。ただし、危険である旨の表示(三号)と電気さく用電源装置(二号)は電圧に関係なく必須。「30V未満なら何でも可」ではない。

セルフチェック: 一般用漏電遮断器(30mA・0.5秒)を電気さくに転用できるか?

不可。電気さく用は 15mA以下・0.1秒以下(電流動作型)と特に厳しい仕様。一般用30mA品は不適合。本条 五号は「電気さく専用の漏電遮断器」と明示されている。


4. かみ砕き解説(因果理解)

なぜ「電気さく用電源装置」が指定されるのか — 過剰電流防止

一般家庭・工場の電源(100V/200V)をそのまま電気さくに接続すると、接触時に大電流が流れて心室細動・呼吸停止に至る。電気さく用電源装置は出力電流を制限する設計(瞬時パルス・低電流維持)で、家畜・野獣に「驚かす」程度の刺激は与えつつ致命的な感電は避ける。汎用電源を直結すると「殺傷型」になってしまうため、専用装置の指定は安全設計の核心。

なぜ「30V」が閾値なのか — 感電閾値の生理学

人体が水で濡れた状態での 安全電圧の目安は約30V(IEC・JIS で類似値)。30V以下なら漏電遮断器なしでも致命的感電のリスクは小さい。逆に30V以上は漏電による感電死リスクが急上昇するため、漏電遮断器を必須とした。この30Vは「感電閾値」として工学的に意味のある数値。

なぜ「15mA」「0.1秒」なのか — 心室細動の閾値

電流値 影響
0.5 mA 感知(ピリッ)
1〜5 mA 痛み・筋肉の緊張
10〜20 mA 筋肉が固まり手放せない(離脱不能)
30 mA 心室細動の閾値(短時間)
50〜100 mA 心室細動・呼吸停止
1000 mA以上 焼損

心室細動の閾値が約30mAであるため、一般用漏電遮断器は30mAに設定される。電気さくはより厳しく15mA(半分)に設定し、心室細動を確実に未然防止する。動作時間も一般用の1/5(0.1秒)で、感電時間を極小化。

第36条(一般用漏電遮断器)との対比

観点 解釈第36条(一般用) 解釈第192条(電気さく用)
定格感度電流 30mA(高感度型)/200mA(中感度型) 15mA以下(特に高感度)
動作時間 0.1秒以下(高速型)/2秒以下(時延型) 0.1秒以下
動作方式 電流動作型/電圧動作型 電流動作型のみ
用途 一般電路・湿気の多い場所・浴室等 電気さく専用

→ 電気さく用は「一般用の最も厳しい設定(高感度・高速)よりさらに半分の感度」という超厳格仕様。

「危険である旨」 vs 「立入りを禁止する旨」 — 表現の使い分け

条文 表示内容 性格
解釈第192条(電気さく) 「危険である旨」 危険認知の警告
解釈第38条(発電所等の立入防止) 「立入りを禁止する旨」 立ち入りそのものを禁止

同じ「警告表示」でも、電気さくは危険を知らせるのに対し、発電所等は立入そのものを禁止する。表現の使い分けが試験で問われる可能性あり。


5. 図で理解

電気さくの施設イメージ — 4要件の配置

電気さくの施設 — 4要件の物理配置 電源装置→漏電遮断器→裸電線→危険表示の構成 ① 電源装置 電気さく用 (出力電流制限) ④ 漏電遮断器 15mA/0.1秒 接地 裸電線 ⚠ 危険である旨 ② 適当な間隔で ⚠ 危険である旨 ② 適当な間隔で ⚠ 危険である旨 ② 適当な間隔で 野獣 侵入防止 家畜 脱出防止 ③ 30V以上+人が容易に立ち入る場所 → ④必須

読み解き — 4要件の役割分担:

  • ① 電源装置(左端の青箱): 出力電流を制限し、感電時の致命傷を防ぐ
  • ② 危険表示(上部の黄箱): 接近者に警告(電圧無関係で必須)
  • ③ 電源条件(30V以上+人が容易に立ち入る場所): ④の要否を決める
  • ④ 漏電遮断器(左下の赤箱): 漏電時の超高速遮断(15mA・0.1秒)

解釈第36条(一般用漏電遮断器)との対比

漏電遮断器の感度・速度 — 一般用 vs 電気さく用 電気さく用は心室細動閾値の半分・動作時間1/5の超厳格仕様 解釈第36条(一般用) 高感度型:定格感度電流 30mA 中感度型:定格感度電流 200mA 高速型:動作時間 0.1秒以下 時延型:動作時間 2秒以下 用途:浴室・湿気場所・一般電路 電流動作型/電圧動作型 両方可 解釈第192条(電気さく用) 定格感度電流 ≤ 15mA (一般用30mAの半分) 動作時間 ≤ 0.1秒 (一般用0.5秒の1/5) 用途:電気さく専用のみ 電流動作型のみ

読み解き: 電気さく用漏電遮断器は 「心室細動閾値(30mA)の半分の感度・5倍の速度」 という超厳格仕様。屋外・裸電線という特殊環境のリスクを反映した設計。一般用30mA品の転用は不可。


📒 解いたら記録 → 間違えたら間違えノートへ(PDCAを回す)

各過去問の「理解した/曖昧/間違えた」ボタンで解答結果を残せます

上の過去問の各ブロック下に出る 理解度ボタン(〇理解した/△曖昧/×間違えた) とメモ欄で、解いた結果がブラウザの localStorage に保存されます(Do→Check)。

👉 間違えノートを開く(法規Wiki/直前まちがいノート)

  • ×間違えた を押した問題は間違えノートに 自動集約 され、間違えた問題だけ抽出して再演習できる(Check→Act)
  • メモ欄に「なぜ間違えたか」を残すと、次回復習時に文脈ごと復元される
  • 同一オリジン(kfurufuru.github.io)配下なので、本Wiki/法規Wiki/理論Wiki のチェック記録は すべて同じ間違えノートに集約(横断PDCA)

6. 関連条文との関係

直接の委任元(上位)

省令第74条(電気さくの施設の禁止) — 本条のただし書き例外を委任 - 原則:電気さく(屋外・裸電線・充電)は施設禁止 - 例外:田畑・牧場で野獣侵入・家畜脱出防止+感電火災のおそれなく施設 - 例外条件の細目は本条(解釈第192条)に委任

→ 省令第74条 詳細ページ

関連の漏電遮断器規定

条文 内容 第192条との関係
解釈第36条 地絡遮断装置の施設 一般用漏電遮断器の仕様(30mA・0.5秒等)/本条は特殊仕様(15mA・0.1秒)
省令第59条 電気使用場所における異常時の電路の自動遮断装置 漏電遮断義務の上位規定
省令第64条 使用場所の地絡保護 一般電路の地絡保護義務

第六節「特殊機器の施設」関連

条文 内容
省令第74条 電気さくの施設の禁止(本条の委任元)
省令第75条 電撃殺虫器・エックス線発生装置の施設場所の禁止
省令第76条 パイプライン等の電熱装置の施設の禁止
省令第77条 電気浴器・銀イオン殺菌装置の施設
省令第78条 電気防食施設の施設
セルフチェック: 解釈第192条の漏電遮断器と解釈第36条の漏電遮断器の違いは?
  • 解釈第36条(一般用): 定格感度電流 30mA(高感度型)/200mA(中感度型)、動作時間 0.1秒〜2秒
  • 解釈第192条(電気さく用): 定格感度電流 15mA以下、動作時間 0.1秒以下、電流動作型のみ

電気さく用は一般用の最も厳しい設定よりさらに半分の感度。混同したら失点。


7. 頻出ひっかけ・落とし穴

試験で実際に失点しやすいポイントを重大度別に整理した。

🔴 致命的(これを間違えたら即失点)

# ❌ 誤った認識 ✅ 正しい認識
1 [①数値] 漏電遮断器の定格感度電流は 30mA以下 15mA以下(一般用30mAの半分・H28問9/R05下問8 空欄エの正解)
2 [①数値] 漏電遮断器の動作時間は 0.5秒以下 0.1秒以下(一般用高速型と同じ最厳設定)
3 [①数値] 漏電遮断器要否の電源電圧閾値は 60V以上 30V以上(H28問9/R05下問8 空欄ウの正解)

🟡 注意(出題頻度高い)

# ❌ 誤った認識 ✅ 正しい認識
4 警告表示は「立入禁止」 「危険である旨」(解釈第38条の発電所等は「立入りを禁止する旨」と表現違い・H28問9/R05下問8 空欄イの正解)
5 一般用漏電遮断器(30mA)を電気さくに転用可 不可。電気さく専用(15mA・電流動作型)が必須
6 30V未満の電気さくでは危険表示も不要 30V未満でも危険表示は必須(漏電遮断器のみ免除)

🟢 軽微(余裕があれば)

# ❌ 誤った認識 ✅ 正しい認識
7 電気さく用電源装置は汎用電源で代用可 不可。出力電流が制限される電気さく用電源装置のみ
8 漏電遮断器は電圧動作型でも可 電流動作型のみ(電圧動作型は不可)
9 危険表示は1箇所あれば十分 適当な間隔で設置(密度要件あり)
10 解釈第192条は省令第74条と無関係の独立規定 省令第74条ただし書きを具体化した委任先(一体運用)

8. 穴埋め過去問チャレンジ

出題実績

H28 法規問9・R05下期 法規問8 で穴埋型出題(2回/14年・freq:low)。本条の「危険」「30」「15」と省令第74条ただし書きの「感電又は火災」の4空欄が問われた。R05下問8は H28問9 の再出題。

問題1: H28問9 / R05下問8(穴埋4空欄完全再現)

省令第74条では、電気さく(屋外において裸電線を固定して施設したさくであって、その裸電線に充電して使用するものをいう。)は、施設してはならないと規定されている。ただし、田畑、牧場、その他これに類する場所において野獣の侵入又は家畜の脱出を防止するために施設する場合であって、絶縁性がないことを考慮し、( ア )のおそれがないように施設するときは、この限りでない。

解釈第192条では、電気さくを施設する場合の具体的方法を定めている。電気さくを施設する箇所には人が見やすいように適当な間隔で( イ )である旨の表示をすること。また、電気さくを施設するときは、その電源装置の使用電圧が( ウ )V以上の場合には、人が容易に立ち入る場所では電気さく専用の漏電遮断器を設けることとされ、漏電遮断器は電流動作型のものであって、定格感度電流が( エ )mA以下、動作時間が0.1秒以下のものであることが定められている。

解答
  • ア = 感電又は火災
  • イ = 危険
  • ウ = 30
  • エ = 15
解説と復習導線

本問は H28問9・R05下問8 の核心。「アは省令第74条ただし書き/イ・ウ・エは解釈第192条」の組合せ。本条と省令第74条を一体で押さえる必要がある。4語をセットで暗記:「感電火災/危険/30V/15mA」。

問題2: 漏電遮断器の仕様

電気さく専用の漏電遮断器は、( ア )動作型のものであって、定格感度電流が( イ )mA以下、動作時間が( ウ )秒以下のものであること。

解答
  • ア = 電流
  • イ = 15
  • ウ = 0.1
解説と復習導線

漏電遮断器の3仕様(動作方式・感度・速度)。一般用30mA・0.5秒との対比で覚える。電圧動作型は不可である点も注意。

問題3: 電源装置の要件

電気さくの電源装置は、( ア )電源装置であって、その出力電流が( イ )されるものであること。

解答
  • ア = 電気さく用
  • イ = 制限
解説と復習導線

汎用電源(家庭用100V等)を直結することは不可。専用設計の電気さく用電源装置を使い、過剰電流による致命傷を防ぐ。


9. まぎらわしい選択肢と正解の違い

誤った記述 正しい記述 なぜ違うか
「漏電遮断器の感度は30mA以下」 15mA以下 一般用30mAと混同(電気さく用は半分・空欄エ)
「漏電遮断器の動作時間は0.5秒以下」 0.1秒以下 一般用時延型と混同(電気さく用は1/5の速度)
「電源電圧60V以上で漏電遮断器必須」 30V以上で必須 30V → 60Vの誤り(空欄ウ)
「警告表示は『立入禁止』」 「危険である旨」 解釈第38条の発電所等は「立入りを禁止する旨」だが、本条は「危険である旨」(空欄イ)
「一般用漏電遮断器(30mA)を転用可」 不可。電気さく専用(15mA・電流動作型)が必須 仕様が違うため代用不可
「電圧動作型の漏電遮断器も可」 電流動作型のみ 動作方式の限定
「危険表示は1箇所で可」 適当な間隔で 密度要件(端の1箇所のみは不可)
「30V未満なら危険表示も不要」 危険表示は電圧無関係で必須(漏電遮断器のみ電圧依存で免除) 二段階規制の理解不足
「電源装置は汎用品で可」 電気さく用電源装置(出力電流制限型)必須 専用装置の指定
「省令第74条と解釈第192条は無関係」 一体運用(省令ただし書きを解釈が具体化) 委任構造の理解不足

10. 関連条文・関連ページ

直接の委任元

関連の漏電遮断器規定

  • 解釈第36条 地絡遮断装置の施設 — 一般用漏電遮断器の仕様(30mA・0.5秒等)
  • 省令第59条 — 電気使用場所における異常時の電路の自動遮断装置
  • 省令第64条 — 使用場所の地絡保護

第六節「特殊機器の施設」関連

  • 省令第74条 電気さくの施設の禁止
  • 省令第75条 電撃殺虫器・エックス線発生装置の施設場所の禁止
  • 省令第76条 パイプライン等の電熱装置の施設の禁止
  • 省令第77条 電気浴器・銀イオン殺菌装置の施設
  • 省令第78条 電気防食施設の施設

テーマページ


11. 過去問実績

年度 問 形式 論点
平成28年(2016年) 問9 穴埋 電気さくの施設(74条ただし書き+本条4要件・空欄4個「感電又は火災/危険/30/15」)
令和5年下期(2023年) 問8 穴埋 電気さくの施設方法(H28問9 の再出題・空欄4個同一)

出題傾向の見立て

14年で2回・約7年周期での再出題パターン。次回出題があればR10前後になる可能性あり(推測)。穴埋型で「感電又は火災」「危険」「30」「15」の4語のいずれかが必ず空欄になる。

R08 出題予測

H28→R05下のサイクルから、R08前後での再々出題の可能性は中程度。出題されれば同じ穴埋4空欄の組合せが高確率で再現される。4語セット暗記で対応可能:「感電火災/危険/30V/15mA」。


12. 用語集

解釈第192条の条文や出題で登場する主要用語を整理した。

用語 読み 意味 試験での注意点
電気さく用電源装置 でんきさくようでんげんそうち 出力電流が制限される電気さく専用の電源装置 汎用電源は不可
出力電流制限 しゅつりょくでんりゅうせいげん 過剰電流を出さない設計(パルス出力等) 致命的感電を防ぐ設計核心
危険である旨 きけんであるむね 「危険」の警告表示内容 解釈第38条の「立入りを禁止する旨」とは表現違い
適当な間隔 てきとうなかんかく 危険表示の設置密度要件 1箇所のみは不可
30V以上 さんじゅうボルトいじょう 漏電遮断器要否の閾値電圧 30V未満は漏電遮断器免除(危険表示は必須)
漏電遮断器 ろうでんしゃだんき 漏電を検知して電路を自動遮断する装置 電気さく用は15mA・電流動作型
定格感度電流 ていかくかんどでんりゅう 漏電遮断器が動作する電流値 電気さく用は15mA以下(一般用30mAの半分)
動作時間 どうさじかん 漏電検知から遮断完了までの時間 電気さく用は0.1秒以下(一般用0.5秒の1/5)
電流動作型 でんりゅうどうさがた 電流の変化で動作する漏電遮断器 電気さく用は本型のみ(電圧動作型は不可)
電圧動作型 でんあつどうさがた 電圧の変化で動作する漏電遮断器 電気さく用には不可
人が容易に立ち入る場所 ひとがよういにたちいるばしょ 通常人が出入りする可能性のある場所 漏電遮断器要否の場所要件
心室細動 しんしつさいどう 心臓の致命的不整脈(30mAで発生) 漏電遮断器15mA設定の生理学的根拠

13. 最終チェック

条文構造

  • 本条は 省令第74条ただし書きの具体化(委任先)
  • 4要件(電源装置・危険表示・電源条件・漏電遮断器仕様)すべて必須
  • 4要件は AND 条件(1つでも欠ければ省令第74条本体の原則禁止が適用)

数値3点セット(必須暗記)

  • 30V以上 = 漏電遮断器要否の電源電圧閾値
  • 15mA以下 = 定格感度電流(一般用30mAの半分)
  • 0.1秒以下 = 動作時間(一般用0.5秒の1/5)

4要件の詳細

  • 要件① = 出力電流が制限される 電気さく用電源装置 の使用(汎用不可)
  • 要件② = 「危険である旨」を適当な間隔で表示(電圧無関係で必須)
  • 要件③ = 使用電圧 30V以上 + 人が容易に立ち入る場所 → 漏電遮断器必須
  • 要件④ = 漏電遮断器 = 電流動作型 + 定格感度電流15mA以下 + 動作時間0.1秒以下

ひっかけ対策

  • 「危険である旨」と「立入りを禁止する旨」(解釈第38条)の表現違い
  • 一般用漏電遮断器(30mA・0.5秒・解釈第36条)を電気さくに転用不可
  • 30V未満でも危険表示は必須(漏電遮断器のみ免除)
  • 電圧動作型は不可(電流動作型のみ)
  • 出力電流制限なき汎用電源は不可

過去問4空欄(H28問9/R05下問8)

  • (ア) = 感電又は火災(省令第74条ただし書き)
  • (イ) = 危険(本条 三号 危険表示)
  • (ウ) = 30(本条 四号 電源電圧閾値)
  • (エ) = 15(本条 五号 定格感度電流)

監修ログ

  • 2026-08-28 監査是正(ChatGPT/Fable 監査 → Claude 一次照合): 条文原文の honest-hold(「号番号・字句は推定」)を同梱PDFの逐語転記で解消。旧版は号番号が原文と1つずつズレ、第四号を「電気さく専用の漏電遮断器」と誤記(「専用の」が付くのは第五号の開閉器)、第五号・第六号が欠落していた。典拠: 同梱PDF 第192条。
  • 2026-05-24(新規作成 v1.0): 解釈第192条「電気さくの施設」を kaishaku/38.md と同じ「要再確認」モードで新規作成。経産省告示PDFは取得失敗(接続断)のため、kakomon.yml H28問9・R05下問8 の空欄正解(「感電又は火災」「危険」「30」「15」)と省令第74条ただし書き(e-Gov 確定)、denken-ou-cache.yml R05下-8 topic「電気さくの施設方法」 verified_at: 2026-05-02 から条文骨子を再構築。13セクション化(全体像SVG+施設配置SVG+第36条対比SVG+原文ブロック分解+因果理解+ひっかけ重大度別+穴埋め過去問3問+まぎらわしい選択肢+用語集12件+最終チェック)。
  • 条文番号確定根拠: kakomon.yml H28問9 article: "解釈第192条" / R05下問8 article: "解釈第192条" / denken-ou-cache.yml R05下-8 verified_at: 2026-05-02
  • 空欄正解確定根拠: 電験王(denken-ou.com)houkir5-2-8 / houkih28-9 から取得した空欄正解と一致
  • 要再確認事項: 経産省告示PDFでの逐語照合(号番号・字句)が未実施。最新告示PDFで照合次第 v1.1 へ昇格予定
  • 既存wiki参照の独立検証: themes/tokushu-basho.md に「電気さく … 解釈第181条付近」と誤記あり(実際は解釈第192条)→ 別タスクで修正提案

最終確認: 2026-05-24 | ステータス: v1.0(新規作成・要再確認モード) | 条文番号: ✅ kakomon.yml & denken-ou-cache.yml 照合済 | 出題実績: ✅ H28問9・R05下問8 で穴埋出題実績2回 | 数値根拠: ✅ 30V/15mA/0.1秒(H28問9/R05下問8 空欄正解と一致)| ⚠ 経産省告示PDF未照合 — バージョニング基準