電気工事士法 第3条 — 電気工事士の資格と従事範囲¶
📊 試験対策メタ
- 出題頻度: 🔥🔥(過去14年で 3 回出題)
- 重要度: B(重要)
- 直近出題:
電気工事士法の中核。資格種別ごとの「できる工事」「できない工事」を正確に押さえることが合格の必須条件。
⚡ 5秒で思い出す¶
- 第一種電気工事士 = 一般用 + 自家用(500kW未満)すべて従事可
- 第二種電気工事士 = 一般用のみ(自家用は不可)
- 認定電気工事従事者 = 自家用の==低圧側(600V以下)のみ==
- 特種電気工事資格者 = ネオン工事 OR 非常用予備発電装置工事(別資格)
セルフチェック: 第二種電気工事士が600V以下の小規模工場の工事を単独で行えるか。可否を分ける基準は何か説明せよ。
いいえ。 可否を分けるのは電圧の高低でも工場の規模でもなく、その設備が「一般用電気工作物」か「自家用電気工作物」かという区分である。第二種の範囲は一般用のみで、600V以下でも自家用に当たれば対象外。小規模でも自家用は==第一種==が必須。
📋 資格区分マトリクス(全体像)¶
4つの資格の権限図¶
┌─────────────────────────────────────┐
│ 一般用電気工作物(600V以下・低圧) │
│ 家庭・小規模店舗・オフィス設備 │
├─────────────────────────────────────┤
│ ✅ 第一種 ✅ 第二種 ✅ 認定従事者 │
└─────────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────────┐
│ 自家用電気工作物(500kW未満・中規模)│
│ 中規模工場・ビル・商業施設 │
├─────────────────────────────────────┤
│ ✅ 第一種 ❌ 第二種 ✅ 認定従事者* │
│ (* 低圧側のみ) │
└─────────────────────────────────────┘
┌─────────────────────────────────────┐
│ 特殊工事(全資格共通外) │
│ ネオン・非常用予備発電装置 │
├─────────────────────────────────────┤
│ 🔒 特種電気工事資格者(別申請) │
└─────────────────────────────────────┘
🔍 資格別・従事範囲の詳細¶
第一種電気工事士¶
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 従事可能 | 一般用 + 自家用(最大電力 500kW未満)のすべて |
| 従事不可 | ネオン・非常用発電装置工事(別資格必須) |
| 要件 | 試験合格 + 実務経歴(高卒:3年以上) |
| 試験難度 | 二種より高度。配電理論・大規模設計が範囲 |
| 実務範囲 | 工場・ビル・商業施設・オフィス配線一式 |
第一種の強みと限界
- 強み: 電力容量・電圧に制限なし(500kW未満の自家用なら全OK)
- 限界: ネオン・非常用発電 = 別途申請が必須
第二種電気工事士¶
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 従事可能 | 一般用電気工作物のみ |
| 従事不可 | 自家用(どんなに小さくても不可)・ネオン・非常用 |
| 要件 | 試験合格 + 実務経歴(中卒:3年以上、高卒:2年以上) |
| 試験難度 | 基本。住宅・小規模店舗の配線が中心 |
| 実務範囲 | 住宅・小規模店舗・オフィスの分電盤から先(低圧回路) |
第二種の最大のひっかけ:「600V以下なら OK」は誤り
- OK: 600V以下の家庭・小規模店舗(一般用)
- NG: 600V以下でも工場・大型商業施設の自家用
自家用か一般用かは電圧ではなく「施設の性質」で判定される。
認定電気工事従事者¶
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 従事可能 | 自家用電気工作物の 低圧側(600V以下)のみ |
| 従事不可 | 高圧側・一般用工事(矛盾に見えるが、ルール) |
| 要件 | 第二種取得 + 所定の講習受講 + 大臣へ報告 |
| 試験難度 | 講習(筆記試験なし。実技講習のみ) |
| 実務範囲 | 工場・ビルの受電側から先(600V以下の分岐回路) |
認定従事者が存在する理由
第一種は試験が難しい・取得期間が長い。一方、第二種を持つ者なら「低圧側の基本は知っている」として、簡易講習で自家用の低圧工事を許可した仕組み。
「中級資格」扱いで、実務では単独で工事を行う。
特種電気工事資格者¶
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 従事可能 | (1) ネオン工事 OR (2) 非常用予備発電装置工事 |
| 従事不可 | 通常の電気工事(一般用・自家用) |
| 要件 | 第一種取得 + 所定の講習受講 + 大臣へ報告 |
| 試験難度 | 講習(実技実務訓練) |
| 実務範囲 | ネオン看板・表示灯 / 非常用予備発電機の配線 |
重要な誤解防止
「第一種を持っている = ネオン工事ができる」は 誤り。
ネオン工事は 電気工事士の資格とは無関係な別資格。第一種でも申請なしではできない。
📊 資格別・従事可否表(最終確認)¶
| 資格 \ 対象 | 一般用 600V以下 |
自家用 600V以下 |
自家用 高圧側 |
ネオン | 非常用発電 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第一種 | ✅ | ✅ | ✅ | ❌ | ❌ |
| 第二種 | ✅ | ❌ | ❌ | ❌ | ❌ |
| 認定従事者 | ❌ | ✅ | ❌ | ❌ | ❌ |
| 特種(ネオン) | ❌ | ❌ | ❌ | ✅ | ❌ |
| 特種(非常用) | ❌ | ❌ | ❌ | ❌ | ✅ |
🕳️ 試験の頻出落とし穴 TOP 5¶
1. 🔴 第二種 = 600V以下なら OK(大間違い)¶
❌ 「第二種電気工事士は600V以下の工事ならすべてできる」
✅ 「第二種は『一般用電気工作物』(600V以下の一般家庭・小規模店舗)のみ」
実例:小規模工場の600V低圧分電盤新設
→ 600V以下だが「自家用」なので第二種不可 / 第一種が必要
2. 🔴 認定従事者 = 第二種と同等(誤り)¶
❌ 「認定従事者を取得したから、自家用のどんな工事でも OK」
✅ 「認定従事者は自家用の『低圧側のみ』。高圧受電施設の高圧側は不可」
実例:受電点が22kVの中規模工場
→ 認定従事者が高圧側(22kV)に触れると違法。第一種が必須
3. 🔴 第一種 = ネオン工事もできる(誤り)¶
❌ 「第一種電気工事士はネオン工事ができる」
✅ 「ネオンは『特種電気工事資格者(ネオン工事)』という別資格」
実例:飲食店のネオン看板設置
→ 第一種だけでは違法。別途「特種資格(ネオン工事)」申請が必須
4. 🟡 自家用 = 工場だけ(不完全)¶
❌ 「自家用は大規模工場だけ」
✅ 「工事士法上の自家用 = 最大電力500kW未満の需要設備」(業種問わず)
実例:中規模マンション・ビル・商業施設(高圧受電)
→ 工場ではなくても「自家用」扱い。第一種が必須
5. 🟢 500kW = 電力量(トリッキー)¶
❌ 「年間消費電力量500kWh以上 = 自家用」
✅ 「基準は電力量(kWh)ではなく最大電力(デマンド)。500kW『未満』が工事士法上の自家用」
実例:最大電力800kWの大規模工場
→ 500kW以上なので電気工事士法の対象外。第一種でも工事不可(電気主任技術者の監督下で施工 = 電気事業法管轄)
📝 過去問実績と出題パターン¶
| 年度 | 問 | 形式 | 論点 |
|---|---|---|---|
| H26 | 問3 | 論説 | 電気工事士法に基づく電気工事の作業に従事する者(工事士法第3条) |
| H29 | 問2 | 穴埋 | 目的,特種電気工事及び簡易電気工事(工事士法第1条・第3条) |
| R06下 | 問2 | 論説 | 電気工事士法の電気工事の作業内容(工事士法第3条) |
出題実績の訂正(2026-08-28)
本ページが従来掲げていた年度・問番号を過去問 SoT _data/kakomon.yml と機械突合したところ、電気工事士法/電気用品安全法の出題ではない問題を実績として引用していたことが判明したため撤去しました。
kakomon.yml(H23〜R07)に登録されている 電気工事士法 の出題は H26 問3(工事士法第3条)/H29 問2(同第1条・第3条)/R06下 問2(同第3条) の3件のみです。電気用品安全法 の登録は 0件 です。
DB 対象外年度(H18〜H22)の実績は未照合のため、ここには載せません(honest-hold)。
R08 出題予測
資格区分は毎年必ず出題される最重点テーマ。特に以下のパターンが高確率:
- 第二種の限界 — 「一般用のみ」という制限を理解させる問題
- 認定従事者 vs 第一種の棲み分け — 低圧側のみという限定条件
- 特種資格の独立性 — ネオン・非常用は別申請が必須(第一種でも不可)
過去5年の傾向から、「第二種が自家用に手を出すパターン」の誤答を誘う選択肢が定番。
📒 解いたら記録 → 間違えたら間違えノートへ(PDCAを回す)¶
各過去問の「理解した/曖昧/間違えた」ボタンで解答結果を残せます
上の過去問の各ブロック下に出る 理解度ボタン(〇理解した/△曖昧/×間違えた) とメモ欄で、解いた結果がブラウザの localStorage に保存されます(Do→Check)。
- ×間違えた を押した問題は間違えノートに 自動集約 され、間違えた問題だけ抽出して再演習できる(Check→Act)
- メモ欄に「なぜ間違えたか」を残すと、次回復習時に文脈ごと復元される
- 同一オリジン(kfurufuru.github.io)配下なので、本Wiki/法規Wiki/理論Wiki のチェック記録は すべて同じ間違えノートに集約(横断PDCA)
🔗 関連ページ¶
- 電気工事士法の体系 — 資格制度の背景理論
- 第1条 目的 — なぜ資格で範囲制限するのか
- 第2条 定義 — 「一般用」「自家用」「軽微工事」の定義
- 第5条 義務 — 各資格者が守るべき義務
- 資格区分判定フロー — 実務的な判定チャート
変更履歴¶
- 2026-08-28 監査是正(ChatGPT/Fable 監査 → Claude 一次照合): 出題実績表を kakomon.yml 突合で全面再構築(R06上問3=省令第1条/R03問4=解釈第37条/H29問5=風力省令 はいずれも電気工事士法の出題ではない)。工事士法の登録は H26問3・H29問2・R06下問2 の3件。
最終確認: 2026-06-12 | ステータス: v1.1(落とし穴4・5の500kW向き誤記を修正 — 工事士法第2条第2項 e-Gov照合済) | バージョニング基準