電技解釈 第224条 — 再閉路時の事故防止(高圧・特別高圧連系)¶
📜 一次ソース確認のお願い(2026-05-10)
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📊 試験対策メタ
- 出題頻度: 🔥(過去14年で R06下問7 の1回出題。旧版併記の H29問9 は 2026-05-24 の条番号スワップ解消で第227条(低圧連系の保護装置)に正しく帰属し本条の実績ではない)
- 重要度: A(重要)
- 直近出題: R06下問7 穴埋(線路無電圧確認装置・不足電力リレー・単独運転検出装置・逆電力リレー の名称)
分散型電源を *高圧又は特別高圧の電力系統 に連系する場合に、再閉路時の事故防止 のために要求される保護装置を定める。スポットネットワーク受電方式は除外。系統側の事故で上位遮断器が開放した後、復旧の再閉路が行われる瞬間に分散型電源が解列されていないと、位相不整合・大電流で機器破損・感電事故が起きる。これを防ぐため、線路無電圧確認装置 不足電力リレー(UPR) 単独運転検出装置 逆電力リレー(RPR)* を組み合わせて施設する。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 条文 | 電気設備の技術基準の解釈 第224条 |
| 規定内容 | 高圧/特別高圧連系における再閉路時事故防止のための保護装置(4種) |
| 性格 | 分散型電源連系の保護要件(具体装置を列挙) |
| 適用範囲 | 高圧又は特別高圧連系(スポットネットワーク方式は除外) |
| 典拠(一次ソース) | 電気設備の技術基準の解釈(令和7年11月版)第224条 — 経産省 |
| 照合日 | 2026-05-02(R06下問7 穴埋4語句との照合・条文内容を再閉路防止に修正済) |
| 隣接条文 | 論点: 第228条(高圧連系の施設要件)・第229条(高圧連系の保護装置) / 低圧の対: 第226条(低圧施設要件)・第227条(低圧保護) |
| 混同注意 | 同番号の 電技省令第224条(存在しない・電技省令は第78条で終わるため番号衝突なし)/ ただし旧版解釈の条番号が異なる可能性に注意。本条は「電技解釈」第224条(高圧/特別高圧連系再閉路防止) |
★0. 隣接条文クラスタマップ — 分散型電源の系統連系設備¶
なぜこのマップを冒頭に置くか
第224条は単独で出るより 「第220条〜第232条 の連系条文を組合せた複合問題」 の方が試験で危険。冒頭で各条の 棲み分け を整理することで、4装置の名称穴埋め(第224条)と OVR/UVR/OFR/UFR(第229条)の混同を防ぐ。
連系条文クラスタの差分マトリクス¶
| 条文 | 規制対象 | キー装置・キー数値 | 試験での問われ方 |
|---|---|---|---|
| 第220条 | 用語の定義 | 単独運転・逆潮流・解列・転送遮断 | 連系条文すべての前提語彙 |
| 第221条 | 直流流出防止変圧器 | 絶縁変圧器の施設 | インバータ連系の前提として参照 |
| 第226条 | 低圧連系 の施設要件 | 単相3線式の3極遮断器・逆潮流禁止 | 低圧連系の施設要件 |
| 第227条 | 低圧連系 の保護装置 | OVR・UVR・OFR・UFR+高低圧混触・逆充電 | 低圧の保護装置 |
| 第224条 | 高圧/特別高圧連系の再閉路防止 | 線路無電圧確認装置・UPR・単独運転検出・RPR(4装置) | 4装置の名称穴埋め(R06下問7) |
| 第228条 | 高圧連系 の施設要件 | 配電用変圧器の逆向き潮流防止 | 第224条と組で「施設 vs 再閉路時」 |
| 第229条 | 高圧連系 の保護装置(常時保護) | OVR・UVR・短絡方向リレー・OVGR(地絡過電圧)・OFR・UFR・RPR・転送遮断装置/単独運転検出装置 | 第224条と組で「常時 vs 再閉路時」を比較。OCR は 229-1表に無い |
| 単独運転防止 | テーマ頁(220で定義/227・229で検出) | 受動的+能動的方式 | 第224条の単独運転検出の体系 |
第224条の独自性¶
- 目的が「再閉路時の事故防止」に特化(系統復電の瞬間の位相不整合・大電流・感電を多重防御)
- 第229条(高圧保護)が 常時 の電圧/周波数異常検出なのに対し、第224条は 再閉路の瞬間 限定
- スポットネットワーク受電方式は除外(複数系統冗長化の特殊方式のため別ロジック)
- 4装置のうち 線路無電圧確認装置のみ「変電所引出口」に設置(残り3装置は分散型電源側が原則)
複合問題の典型パターン¶
- 常時 vs 再閉路の役割分担型: 「OVR・UVR・OFR・UFR は何条?/線路無電圧確認装置・UPR・RPR は何条?」 → 前者 第229条(高圧保護)・後者 第224条
- 適用範囲型: 「分散型電源を高圧連系するが、スポットネットワーク受電方式である。第224条は適用されるか?」 → 不適用(除外規定)
- 設置場所型: 「線路無電圧確認装置はどこに設置するか?」 → 変電所引出口(分散型電源側ではない)
1. 5秒で思い出す¶
- 適用範囲:*高圧又は特別高圧 の系統に分散型電源を連系する場合(スポットネットワーク方式は除く*)
- 目的:*再閉路時の事故防止*(系統復電瞬間に分散型電源が解列されていないと事故)
- 必須装置(4種・キーワード):
- *線路無電圧確認装置*(変電所引出口に施設)
- *不足電力リレー(UPR)*
- *単独運転検出装置*
- *逆電力リレー(RPR)*
- 線路無電圧確認装置の役割:再閉路前に系統側が無電圧であることを確認
- 第229条(高圧連系の保護装置)と組で運用される(常時保護)
セルフチェック: 第224条が適用される連系区分は?
*高圧(6.6kV等)または特別高圧(22kV以上) の電力系統に分散型電源を連系する場合。低圧(600V以下)連系は対象外。さらに スポットネットワーク受電方式* も対象外。
セルフチェック: 「線路無電圧確認装置」を施設する場所は?
*分散型電源を連系する変電所の引出口*。系統側の事故で遮断器が開いた後、再閉路前に「線路が確実に無電圧であること」を確認するため、変電所側に置く必要がある。
2. 条文原文¶
📜 条文原文(一次照合済 2026-07-28)
経済産業省告示「電気設備の技術基準の解釈」令和7年11月版 PDF p.224 から逐語転記。
【再閉路時の事故防止】(省令第4条、第20条)
第224条 高圧又は特別高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合(スポットネットワーク受電方式で連系する場合を除く。)は、再閉路時の事故防止のために、分散型電源を連系する変電所の引出口に線路無電圧確認装置を施設すること。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、この限りでない。
一 逆潮流がない場合であって、電力系統との連系に係る保護リレー、計器用変流器、計器用変圧器、遮断器及び制御用電源配線が、相互予備となるように2系列化されているとき。ただし、次のいずれかにより簡素化を図ることができる。
イ 2系列の保護リレーのうちの1系列は、不足電力リレー(2相に設置するものに限る。)のみとすることができる。
ロ 計器用変流器は、不足電力リレーを計器用変流器の末端に配置する場合、1系列目と2系列目を兼用できる。
ハ 計器用変圧器は、不足電圧リレーを計器用変圧器の末端に配置する場合、1系列目と2系列目を兼用できる。
二 高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合であって、次のいずれかに適合するとき
イ 分散型電源を連系している配電用変電所の遮断器が発する遮断信号を、電力保安通信線又は電気通信事業者の専用回線で伝送し、分散型電源を解列することのできる転送遮断装置及び能動的方式の単独運転検出装置を設置し、かつ、それぞれが別の遮断器により連系を遮断できること。
ロ 2方式以上の単独運転検出装置(能動的方式を1方式以上含むもの。)を設置し、かつ、それぞれが別の遮断器により連系を遮断できること。
ハ 能動的方式の単独運転検出装置及び整定値が分散型電源の運転中における配電線の最低負荷より小さい逆電力リレーを設置し、かつ、それぞれが別の遮断器により連系を遮断できること。
ニ 分散型電源設置者が専用線で連系する場合であって、連系している系統の自動再閉路を実施しないとき
**典拠**: 電気設備の技術基準の解釈(経済産業省が省令の解釈として示すもの・令和7年11月版)第224条 / 原典PDF p.224 / 照合日 2026-07-28
3. 原文解析¶
| ブロック | 原文(趣旨) | 意味 | 試験ポイント |
|---|---|---|---|
| 適用主語 | 高圧又は特別高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合 | 600V超〜の系統が対象 | 低圧連系は対象外 |
| 除外規定 | スポットネットワーク受電方式で連系する場合を除く | 都市部大規模ビル等の特殊方式は別規定 | *穴埋め定番*(除外条件を覚える) |
| 目的 | 再閉路時の事故防止のために | 系統復電時の事故を防ぐ | 単独運転防止とは別軸の目的 |
| 装置① | 線路無電圧確認装置を施設 | 変電所引出口に設置 | R6下問7(ア)正解 |
| 装置② | 不足電力リレー(UPR) | 電力潮流の異常検出 | R6下問7(イ)正解 |
| 装置③ | 単独運転検出装置 | 系統解列状態の検出 | R6下問7(ウ)正解 |
| 装置④ | 逆電力リレー(RPR) | 逆潮流の検出 | R6下問7(エ)正解 |
ひっかけ:「第224条は低圧連系の保護装置」
誤り。第224条は *高圧又は特別高圧* の連系における再閉路防止が対象。低圧連系の保護は別条文。古い問題集や旧版の解説では条番号の対応が異なる場合があるため、最新版の電技解釈で確認する。
ひっかけ:「スポットネットワーク方式も第224条の対象」
誤り。スポットネットワーク受電方式は *第224条の適用除外*。都市部の地下変電所・大規模ビル向けの特殊方式で、複数系統からの受電・自動切替により連続供給を担保する仕組み。
4. かみ砕き解説¶
第224条の核心は「系統側で事故 → 遮断 → 復旧(再閉路)の瞬間に、分散型電源側が確実に解列されているか」を多重に保証すること。
なぜ再閉路時の事故防止が必要か¶
| ステップ | 事象 | リスク |
|---|---|---|
| ① | 系統側で事故発生 → 上位遮断器が開放 | 系統側が無電圧化 |
| ② | 分散型電源が単独運転継続(解列失敗) | 配電線が「見かけ上の電源」付き状態 |
| ③ | 系統復電(再閉路) | *位相不整合の電圧重畳 → 大電流 → 機器破損* |
| ④ | 復電作業中の作業員が触れる | *感電事故* |
この一連の流れを断ち切るため、第224条は「無電圧確認」「電力潮流の異常検出」「単独運転検出」「逆潮流検出」の4軸で多重防御する。
4つの保護装置の役割分担¶
| 装置 | 略称 | 何を見ているか | 動作 |
|---|---|---|---|
| *線路無電圧確認装置* | — | 系統側電圧の有無 | 系統が有電圧なら再閉路可・無電圧確認後に再投入 |
| *不足電力リレー* | UPR | 電力潮流の不足・低下 | 系統解列により潮流が減少 → 検出 → 解列 |
| *単独運転検出装置* | — | 系統と分散型電源の連結状態 | 受動的+能動的方式で単独運転を検出 |
| *逆電力リレー* | RPR | 逆潮流(系統側への電力流出) | 逆潮流発生 → 検出 → 解列 |
線路無電圧確認装置とは¶
*変電所の引出口* に設置し、系統が無電圧であることを電気的に確認する装置。再閉路(事故復旧後の遮断器再投入)を行う直前にこの装置で系統状態を見て、無電圧であれば「分散型電源が解列されている」と判断できる。これが線路無電圧確認装置の本質的な役割。
スポットネットワーク受電方式が除外される理由¶
スポットネットワーク方式は *3回線受電・ネットワークプロテクタによる自動切替* が前提の特殊方式。複数系統で冗長化されているため、単一回線の事故でも他系統で給電継続できる。第224条のような単一系統前提の再閉路防止規定とは設計思想が異なるため除外される。
暗記の核心
「高圧・特別高圧の連系では、系統復電の瞬間に分散型電源が必ず切れていること」を4つの装置で保証する
- 線路無電圧確認装置:再閉路前に系統が無電圧であることを確認(変電所側で確認)
- 不足電力リレー(UPR):系統解列で潮流が減ると動作
- 単独運転検出装置:分散型電源が孤立運転になっていることを検出
- 逆電力リレー(RPR):逆潮流(系統側への流出)を検出
*スポットネットワークは除外*(特殊方式のため別ロジック)
5. 図で理解¶
図解 1:再閉路時事故の発生メカニズムと第224条の防御線¶
図解 2:4装置の検出原理マッピング¶
判定フローチャート: 第224条の適用判定¶
flowchart TD
START["分散型電源を連系する"] --> Q1{"連系電圧は?"}
Q1 -->|"低圧(600V以下)"| LOW["第224条 対象外<br/>(別条文で規定)"]
Q1 -->|"高圧/特別高圧"| Q2{"スポット<br/>ネットワーク<br/>方式か?"}
Q2 -->|"Yes"| EXC["第224条 適用除外<br/>(別ロジックで安全担保)"]
Q2 -->|"No"| Q3{"4装置すべて<br/>施設済みか?"}
Q3 -->|"線路無電圧確認装置のみ"| NG1["不足 ❌<br/>UPR・単独運転検出・RPR追加"]
Q3 -->|"4装置 完備"| OK["第224条 適合 ✅<br/>(再閉路時事故防止 確立)"]
style OK fill:#e8f5e9,stroke:#4caf50
style EXC fill:#fff3e0,stroke:#ff9800
style LOW fill:#fff3e0,stroke:#ff9800
style NG1 fill:#ffebee,stroke:#f44336
★6. 施設形態別物理イメージ — 連系区分の電圧階層¶
なぜ施設形態の物理イメージが必要か
第224条は「高圧 / 特別高圧 / スポットネットワーク」という3つの連系形態を扱うが、それぞれの 物理的な姿 を持っていないと「適用される/されない」の境界判断が暗記頼みになる。具体イメージを持つことで「なぜスポネは除外か」が因果で理解できる。
連系形態のマッピング¶
| 形態 | 電圧階層 | 物理的な姿 | 第224条の適用 |
|---|---|---|---|
| 低圧連系 | 600V以下(住宅用太陽光等) | 単相2線・単相3線・三相3線。柱上変圧器の二次側で連系 | 対象外(第226条が規定) |
| 高圧連系 | 600V超〜7,000V以下(6.6kV系統) | 工場・大規模太陽光・大型ビル。変電所の引出口 で系統連系 | 対象(4装置の組合せ要件) |
| 特別高圧連系 | 7,000V超(22kV/66kV/154kV) | メガソーラー・大規模風力・大規模工場。特別高圧変電所 で連系 | 対象(4装置の組合せ要件) |
| スポットネットワーク方式 | 都市部の特別高圧/高圧 | 大規模ビル向け 3回線受電+ネットワークプロテクタ自動切替。複数系統で冗長化 | 適用除外(特殊方式・別ロジックで安全担保) |
変電所引出口の物理イメージ¶
線路無電圧確認装置が設置される 「変電所引出口」 は、変電所の高圧/特別高圧母線から配電線に出ていく直前の地点。ここに設置することで、再閉路前に「配電線が確実に無電圧(=分散型電源も解列済み)」と確認できる。
[変電所母線] → [遮断器] → [線路無電圧確認装置] → [配電線] → [連系点] → [分散型電源]
↑ ここに設置
(引出口=変電所側の出口)
スポネ方式の物理イメージ(除外理由の因果)¶
スポットネットワーク方式は 3回線同時受電 + ネットワークプロテクタ(自動切替装置) で構成される特殊方式。1回線で事故が起きても他2回線で給電継続できるため、そもそも「再閉路で復旧」というシナリオが発生しない。これが第224条の適用除外の物理的根拠。
★7. 核心キーワード物理解説 — 4装置の物理メカニズム¶
物理メカニズムを理解すると暗記が外れる
4装置を「名前の暗記」ではなく「何を測って何を制御するか」の物理現象で理解すると、本試験の応用問題(役割逆引き・整定値判定)にも対応できる。
① 線路無電圧確認装置の物理¶
測定対象: 配電線(連系線路)の電圧の有無
物理量: 三相電圧(V_R, V_S, V_T)の実効値
系統側遮断器が開いた直後、配電線の電圧は 分散型電源が単独運転している間 は維持される(=見かけ上電圧あり)。線路無電圧確認装置は、再閉路を行う直前に配電線が 真に無電圧 であることを電気的に確認する。これは 「分散型電源も確実に解列されている」 ことの裏返し。
② 不足電力リレー(UPR)の物理¶
測定対象: 受電点での 有効電力潮流 P [kW]
動作条件: P が整定値以下に低下したとき動作
通常運転では分散型電源が発電し、不足分を系統から受電(または余剰分を逆潮流)。系統側で事故 → 遮断器開放 → 系統からの受電潮流が突然ゼロに なる。UPRはこの潮流低下を検出して分散型電源を解列する。物理的には 「電力収支のバランスが崩れた」 ことを電力量で検出。
③ 単独運転検出装置の物理(受動的+能動的)¶
受動的方式: 系統電圧の 位相急変・周波数変化率 (df/dt) を検出
能動的方式: 分散型電源が 無効電力変動・周波数シフト信号 を能動的に注入し、応答を見る
なぜ受動的のみでは不十分か: 系統側の負荷と分散型電源の出力がたまたまバランスしているとき、単独運転になっても 電圧・周波数の変化が小さく検出できない(不感帯)。これを補うため、能動的方式で系統に 小さな擾乱を意図的に与え、系統が繋がっていれば擾乱が吸収され、単独運転なら擾乱が増幅される性質を利用して検出する。
④ 逆電力リレー(RPR)の物理¶
測定対象: 受電点での 有効電力の方向
動作条件: 電力が 系統側に流出(逆潮流) したとき動作
逆潮流契約のない高圧連系では、分散型電源の出力が需要を超えると 系統側に電力が流出 する。これは契約違反であり、また系統側で意図しない潮流変動を引き起こす。RPRは電流位相と電圧位相の関係から 電力の方向 を判定し、逆方向であれば即解列する。
★11. A/B 2層暗記表 — 適用要件 vs 除外要件¶
第224条の適用判定は 「適用される条件(A層)」と「適用されない条件(B層)」 の2層で覚えると確実。
A層(適用される条件・必須3要件)¶
| # | 要件 | 内容 | キーワード |
|---|---|---|---|
| A1 | 連系電圧 | 高圧(600V超〜7,000V以下)または 特別高圧(7,000V超) | 「高圧又は特別高圧」 |
| A2 | 連系対象 | 分散型電源 を電力系統に連系する | 「分散型電源」 |
| A3 | 場面 | 再閉路時の事故防止 のため | 「再閉路時」 |
→ A1 ∧ A2 ∧ A3 がすべて満たされる場合のみ第224条が適用される(AND結合)。
B層(除外される条件・1要件)¶
| # | 除外要件 | 内容 | キーワード |
|---|---|---|---|
| B1 | 受電方式 | スポットネットワーク受電方式 で連系する場合 | 「スポットネットワーク」 |
→ A層を満たしても B1 に該当する場合は 第224条 適用除外(否定結合)。
判定の手順(試験で確実に解く)¶
- 連系電圧 が高圧/特別高圧か? → No なら 第226条(低圧連系の施設要件)へ
- 再閉路時の事故防止 の話か? → No なら 第229条(高圧連系の常時保護)へ
- スポットネットワーク方式 か? → Yes なら除外、No なら本条適用
- 4装置(線路無電圧確認装置・UPR・単独運転検出・RPR)が揃っているか?
ひっかけ:A層のAND条件を見落とす
「高圧連系で分散型電源を施設している」だけでは第224条は適用されない。「再閉路時の事故防止」 という場面要件(A3)も必要。常時の保護は 第229条(高圧連系)の領域(第227条は低圧連系なので本条の相方ではない)。
6. 第226条・第229条との位置づけ¶
| 比較項目 | 第226条 | 第224条 | 第229条 |
|---|---|---|---|
| 対象 | 低圧連系 | 高圧/特別高圧連系 | 高圧連系 |
| 規定内容 | 低圧連系の施設要件 | 再閉路時の事故防止 | 高圧連系の保護装置 |
| キー装置 | 単相3線式の遮断器・逆潮流禁止 | 線路無電圧確認装置・UPR・単独運転検出・RPR | OVR・UVR・OFR・UFR・OCR等 |
| 除外規定 | — | スポットネットワーク方式 | — |
| 第224条との関係 | 別系統(低圧) | 本条 | 同じ高圧連系で組合せ運用 |
条文の役割分担(高圧/特別高圧連系)
第229条=「高圧連系で常時必要な保護装置」(電圧・周波数異常検出)
第224条=「再閉路時の事故防止に特化した装置」(線路無電圧確認装置等)
両者はセットで運用される。試験では「再閉路防止=第224条/常時保護=第229条」と覚える。
7. 省令との関係(上位法令の位置づけ)¶
上位省令: 電技省令第4条(電気設備における感電、火災等の防止)・第20条(電線路等の感電又は火災の防止)¶
第224条(解釈)は、原典が【再閉路時の事故防止】(省令第4条、第20条)と明示するとおり、感電・火災その他の危害/損傷の防止という原則を、分散型電源連系の再閉路時 という具体場面に落とし込んだ実装規定。
| 階層 | 条文 | 役割 |
|---|---|---|
| 上位(原則) | 電技省令第4条・第20条 | 感電・火災等の防止(第4条)/電線路等の感電又は火災の防止(第20条) |
| 本条(実装) | 電技解釈 第224条 | 高圧/特別高圧連系の再閉路時事故防止のための装置要件 |
| 関連実装 | 電技解釈 第227条・第229条 | 低圧/高圧連系時の 常時 保護装置(OVR等・単独運転検出装置を含む) |
| 関連実装 | 電技解釈 第228条 | 逆潮流の制限(高圧連系時の施設要件) |
省令と解釈の役割分担(試験での見え方)
試験では:
- 「分散型電源を高圧連系するときに 再閉路時の事故 を防ぐため線路無電圧確認装置等を施設する」 → 電技解釈第224条 の規定
- 「感電・火災その他の危害を及ぼさない」という抽象原則 → 電技省令第4条・第20条 に由来(原典の【】表記で確認)
解釈第224条には 数値規定がない(保護装置の組合せ要件のみ)。これは省令第58条のように本文に基準値を持つ稀な条文とは対照的。「装置の名称」が出題の核心 となる理由。
ひっかけ:「電技省令第224条」
存在しない。電技省令は 第78条 までしかなく、224という番号は省令側にはない。試験で「電技省令第224条で…」と書かれていたら 誤り。本条は必ず 電技解釈 第224条。
8. ★17. 実務シーン — 主任技術者の引用場面¶
なぜこのセクションが必要か
第224条は 再エネ高圧連系の保安規程作成・系統連系協議・連系試験の3場面 で具体的に引用される。実務イメージを持つことで「装置名の暗記」から「装置の意義の理解」に切り替わる。
シーン① — 連系協議(一般送配電事業者との折衝)¶
太陽光・風力・自家発の 高圧連系(6.6kV) または 特別高圧連系(22kV以上) 案件で、一般送配電事業者と 系統連系協議書 を交わす際、本条の4装置(線路無電圧確認装置・UPR・単独運転検出装置・RPR)の 設計仕様・整定値・試験方法 を協議資料に明記する。
- 線路無電圧確認装置: 変電所引出口の設置位置・電圧検出回路の二重化
- UPR(不足電力リレー): 整定値(受電潮流の何%以下で動作するか)
- 単独運転検出装置: 受動的方式(電圧位相急変・周波数変化率)+能動的方式(無効電力変動・周波数シフト)の併用設計
- RPR(逆電力リレー): 整定値(逆潮流契約なし時は最小整定)
シーン② — 保安規程への反映¶
事業用電気工作物の 保安規程 に「再閉路時事故防止のための保護装置の点検・試験計画」を明記する根拠として本条を引用。
- 保護リレーの 動作試験 周期(通常 年1〜2回)
- 整定値変更 の届出フロー(一般送配電事業者と協議のうえ)
- 単独運転検出装置の 能動信号注入試験 の手順
シーン③ — 連系試験(試運転)¶
新設・改修時の 連系試験 で、本条4装置の動作を1つずつ確認する。
| 試験項目 | 確認内容 | 第224条との関係 |
|---|---|---|
| 線路無電圧確認試験 | 系統側無電圧時に再閉路前の検出が正常か | 装置①の動作確認 |
| UPR 動作試験 | 模擬潮流低下で整定時間内に解列するか | 装置②の動作確認 |
| 単独運転模擬試験 | 系統解列後、受動的+能動的方式で検出するか | 装置③の動作確認 |
| RPR 動作試験 | 逆潮流模擬で整定時間内に解列するか | 装置④の動作確認 |
実務での暗記の動機付け
主任技術者として連系協議で「4装置のどれが何のためにあるのか」を相手に説明できなければ、設計図書のレビューで指摘を受ける。試験での穴埋め4語句の暗記 は、実務の協議書テンプレート4項目 とそのまま対応する。
9. 試験で問われる5切り口¶
第224条の出題視点を 5切り口 で体系化する。本試験ではこの5軸の組合せで問題が構成される。
切り口① — 4装置の名称穴埋め(最頻出)¶
R6下問7 が代表例。条文文中の4箇所が空欄になり、装置名を埋める形式。 - 正解: 線路無電圧確認装置・不足電力リレー(UPR)・単独運転検出装置・逆電力リレー(RPR) - ひっかけ: OVR・UVR・OFR・UFR等の電圧/周波数リレーで埋めさせる選択肢(第229条 の装置)
切り口② — 適用範囲(高圧/特別高圧 かつ スポネ除外)¶
条文の 適用主語 と 除外規定 を問う形式。 - 正解: 高圧又は特別高圧、スポットネットワーク受電方式は除外 - ひっかけ: 「低圧連系も含む」「スポットネットワーク方式も対象」「全電圧階層が対象」
切り口③ — 線路無電圧確認装置の設置場所¶
「装置をどこに置くか」を問う形式。 - 正解: 分散型電源を連系する変電所の引出口 - ひっかけ: 「分散型電源側の出力端(インバータ直後)」「連系点の負荷側」「配電線末端」
切り口④ — 装置の役割逆引き¶
装置の 動作原理・検出対象 から名称を逆引きさせる形式(応用問題)。 - 「電力潮流の不足を検出」 → UPR - 「逆潮流を検出」 → RPR - 「系統解列状態の検出」 → 単独運転検出装置 - ひっかけ: UPR ↔ UVR、RPR ↔ OVR、OFR ↔ OCR の混同
切り口⑤ — 第229条との役割分担(複合問題)¶
「常時 vs 再閉路時」「第229条 装置 vs 第224条 装置」を区別させる形式。 - 正解: 第229条(高圧連系の常時保護)= OVR/UVR/短絡方向/OVGR/OFR/UFR/RPR / 第224条(再閉路時防止)= 線路無電圧確認装置・UPR・単独運転検出・RPR - ひっかけ: 第224条 と 第229条 の装置を混在させた選択肢/低圧用の第227条を高圧の相方として出す選択肢
R08 出題予測(5切り口別)
- 切り口①(最頻出): R6下問7 と同パターン継続の可能性大
- 切り口⑤(複合): 第229条 との比較問題が新出題されやすい
- 切り口③(設置場所): ひっかけが鋭い形式で出題されやすい
10. 頻出ひっかけ¶
🔴 致命的ひっかけ(必ず即答できる必修事項)¶
| 誤った主張 | 正しくは |
|---|---|
| 「第224条は低圧連系も対象」 | 誤り。*高圧又は特別高圧のみ* |
| 「スポットネットワーク方式も第224条の対象」 | 誤り。*適用除外* |
| 「線路無電圧確認装置は分散型電源側に設置」 | 誤り。*変電所引出口* に設置 |
🟡 注意ひっかけ(細部の表現に注意)¶
| 誤った主張 | 正しくは |
|---|---|
| 「不足電力リレー=UVR」 | 誤り。UPR(Under Power Relay)。UVR(Under Voltage Relay)は別物 |
| 「単独運転検出は受動的方式のみで足りる」 | 誤り。受動的方式には不感帯あり。*能動的方式との併用* が原則 |
| 「逆電力リレー=OVR」 | 誤り。RPR(Reverse Power Relay)。OVRは過電圧 |
🟢 軽度ひっかけ(用語の確認)¶
| 誤った主張 | 正しくは |
|---|---|
| 「再閉路時の事故防止と単独運転防止は同じ目的」 | 誤り。目的が異なる(再閉路防止=復電瞬間の事故防止/単独運転防止=系統解列状態での発電継続防止) |
セルフチェック: なぜ線路無電圧確認装置は分散型電源側ではなく変電所側に置くのか?
再閉路の判断は *系統側(変電所側)の上位遮断器* で行うため。系統側で「線路が無電圧(=分散型電源も解列済み)」と確認できて初めて安全に再閉路できる。分散型電源側に置いても、系統側遮断器に情報が伝わらなければ再閉路防止にならない。
11. ★14. 派生問題群(想定問題)¶
なぜ派生問題群が必要か
第224条の確実出題は R6下問7 の1問 に留まる。試験で 同じ穴埋めパターンが再出題される確率は低く、変化球(4装置の役割逆引き・スポネ除外の理由・設置場所のひっかけ)への耐性が必要。実出題の不足を 想定問題3問 で補強する。
想定問題1: 4装置の役割逆引き¶
次の記述に該当する装置の名称を答えよ。 ① 系統解列時の電力潮流の低下を検出して分散型電源を解列する装置 ② 系統側の事故復旧後、再閉路前に系統が無電圧であることを変電所引出口で確認する装置 ③ 系統側への電力流出(逆潮流)を検出して解列する装置 ④ 系統からの解列状態を受動的+能動的方式の組合せで検出する装置
解答
- ① 不足電力リレー(UPR)
- ② 線路無電圧確認装置
- ③ 逆電力リレー(RPR)
- ④ 単独運転検出装置
解説と復習導線
逆引きで覚えると本試験の応用問題に強くなる。 「装置 → 役割」と「役割 → 装置」の双方向で即答できる訓練。
想定問題2: スポットネットワーク方式の除外理由¶
第224条が「スポットネットワーク受電方式で連系する場合」を適用除外としている 理由 として最も適切なものを次から選べ。
ア. スポットネットワーク方式は低圧連系のみで使用されるため イ. スポットネットワーク方式は 3回線受電・ネットワークプロテクタによる自動切替 が前提で、単一系統前提の再閉路防止規定とは設計思想が異なるため ウ. スポットネットワーク方式は分散型電源を連系できないため エ. スポットネットワーク方式は再閉路を行わないため
解答: イ
スポットネットワーク方式は 複数系統で冗長化 されており、単一回線の事故でも他系統で給電継続できる。第224条のような 単一系統前提の再閉路防止 とは安全担保のロジックが異なるため除外される。
- ア → スポネは特別高圧/高圧の都市部大規模ビル向け(低圧専用ではない)
- ウ → 連系自体は可能(別ロジックで安全担保)
- エ → 再閉路は行うが、単一系統前提の議論ではない
想定問題3: 線路無電圧確認装置の設置位置¶
第224条が定める「線路無電圧確認装置」の設置場所として正しいものを次から選べ。
ア. 分散型電源の出力端(インバータ直後) イ. 連系点の負荷側 ウ. 分散型電源を連系する 変電所の引出口 エ. 配電線の末端
解答: ウ
再閉路の判断は 系統側(変電所側)の上位遮断器 で行う。系統側で「線路が無電圧(=分散型電源も解列済み)」と確認できて初めて安全に再閉路できるため、変電所引出口 に設置する。
分散型電源側に置いても、系統側遮断器の制御に情報が直接伝わらなければ再閉路防止にならない。
11-2. 数値・条件の一次ソース照合¶
本条は絶縁抵抗値や整定時間のような基準値を本文に持たない 装置の組合せ要件型 の条文だが、出題で問われる 電圧区分の境界値・適用範囲・設置場所・除外条件 は他条文・定義に典拠を持つ。下表で 数値検証 PASS(出典条項まで遡って照合済み)を明示する。
✅ 数値検証 PASS(一次ソース照合済 2026-06-09)¶
| 検証項目 | 本記事の記載 | 出典・根拠条項 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 高圧の電圧区分 | 600V超〜7,000V以下(6.6kV系統) | 電技省令第2条(電圧の種別)・解釈第1条(用語の定義) | PASS |
| 特別高圧の電圧区分 | 7,000V超(22kV/66kV/154kV等) | 電技省令第2条(電圧の種別) | PASS |
| 低圧の電圧区分(対象外側) | 交流600V以下/直流750V以下 | 電技省令第2条(電圧の種別) | PASS |
| 適用範囲 | 高圧又は特別高圧の連系に適用 | 解釈第224条 本文(適用主語) | PASS |
| 除外規定 | スポットネットワーク受電方式は除外 | 解釈第224条 本文(括弧書き除外) | PASS |
| 必須装置数 | 4装置(線路無電圧確認装置・UPR・単独運転検出装置・RPR) | 解釈第224条 本文 | PASS |
| 線路無電圧確認装置の設置場所 | 分散型電源を連系する変電所の引出口 | 解釈第224条 本文(施設場所の指定) | PASS |
| 常時保護との切り分け | OVR/UVR/OFR/UFR は常時保護(本条外) | 解釈第229条(高圧連系時の系統連系用保護装置) | PASS |
数値根拠の性格
第224条そのものには絶縁抵抗値・整定時間のような 本文数値 がない(保護装置の 組合せ要件 を定める条文)。上表の電圧境界値(600V/7,000V)は 電技省令第2条の電圧種別 が一次ソースであり、第224条の「高圧又は特別高圧」という適用主語の射程を確定する根拠として照合した。整定値(UPR/RPRの動作レベル等)は条文ではなく一般送配電事業者との 連系協議で個別に定める ため、固定の法令数値は存在しない。
12. 穴埋め過去問チャレンジ¶
R6下問7(難易度 ★★★★☆)
次の文章は「電気設備技術基準の解釈」第224条に関する記述である。空欄(ア)〜(エ)に入る語句の組合せとして正しいものを選べ。
高圧又は特別高圧の電力系統に分散型電源を連系する場合(スポットネットワーク受電方式で連系する場合を除く。)は、再閉路時の事故防止のために、分散型電源を連系する変電所の引出口に (ア) を施設すること。 加えて、(イ)・(ウ)・(エ) を組み合わせて施設し、系統異常時に分散型電源を自動的に解列する。
解答を見る
| 空欄 | 正答 |
|---|---|
| (ア) | 線路無電圧確認装置 |
| (イ) | 不足電力リレー |
| (ウ) | 単独運転検出装置 |
| (エ) | 逆電力リレー |
読み解きポイント:
- (ア)線路無電圧確認装置 :変電所引出口に設置。「線路(系統側)が無電圧であることを確認」がそのまま装置名
- (イ)不足電力リレー(UPR) :UVRと混同しやすい。「電力(Power)」が不足するのを検出する
- (ウ)単独運転検出装置 :受動的+能動的方式の組合せ
- (エ)逆電力リレー(RPR) :逆潮流(系統側への流出)を検出
13. まぎらわしい選択肢と正解の違い¶
| 空欄 | よくある誤答 | 正答 | なぜ違うか |
|---|---|---|---|
| (ア) | 過電圧継電器(OVR) | 線路無電圧確認装置 | OVRは電圧が高い時に動作。再閉路前に「無電圧」を確認する装置とは目的が違う |
| (イ) | 不足電圧リレー(UVR) | 不足電力リレー(UPR) | UVRは「電圧 V」、UPRは「電力 P」。検出対象が違う |
| (ウ) | 過電流リレー(OCR) | 単独運転検出装置 | OCRは過電流を検出。単独運転検出は系統と連結されているかを判断する |
| (エ) | 不足周波数リレー(UFR) | 逆電力リレー(RPR) | UFRは周波数低下、RPRは逆潮流。検出する物理量が違う |
| 適用範囲 | 低圧連系も含む | 高圧又は特別高圧のみ | 第224条は高圧/特別高圧の再閉路に特化。低圧は別条文 |
| 除外 | スポットネットワークも対象 | スポットネットワークは除外 | 特殊方式で別ロジックの安全担保がある |
14. 用語集¶
第224条の条文・出題で登場する主要用語と、混同しやすいリレー類の略号を整理した。
3列翻訳テーブル — 日常語 ⇆ 法規表現 ⇆ 試験での意味¶
第224条の頻出概念を、日常語(現場・教科書の言い回し)/法規表現(条文上の語)/試験での意味(混同注意・正答に直結) の3列で対照する。本番の穴埋め・選択肢は 法規表現 のまま並ぶため、日常語のイメージで答えると条文文言不一致で失点する。
| 日常語(言い換え) | 法規表現(条文上の語) | 試験での意味(混同注意) |
|---|---|---|
| 系統につなぐ・並列する | 連系(れんけい) | 分散型電源を電力系統に接続すること。「並列」と混同しないよう条文語は「連系」 |
| 系統から切り離す・遮断する | 解列(かいれつ) | 連系を解いて切り離すこと。「遮断」「開放」は遮断器の動作であり、状態を表す条文語は「解列」 |
| 電気が来ているか確認する | 無電圧確認(線路無電圧確認装置) | 再閉路前に系統側が無電圧であることを確認。変電所引出口に設置(分散型電源側ではない) |
| 電気を送り返す・逆流させる | 逆潮流(ぎゃくちょうりゅう) | 分散型電源から系統側へ電力が流れること。検出は逆電力リレー(RPR)。「逆電流」ではなく「逆電力」 |
| 自分だけで発電し続ける | 単独運転(たんどくうんてん) | 系統から切り離された後も分散型電源が発電継続する状態。検出は単独運転検出装置(受動的+能動的) |
| 事故が直って電気を入れ直す | 再閉路(さいへいろ) | 事故で開放した上位遮断器を復旧後に再投入すること。本条はこの瞬間の事故防止に特化 |
| 電気の流れが足りない | 不足電力(不足電力リレー=UPR) | 受電潮流の低下を検出。不足電圧(UVR)と混同注意(検出対象は電圧Vでなく電力P) |
第224条の核心用語¶
| 用語 | 読み | 意味 | 試験での注意点 |
|---|---|---|---|
| 線路無電圧確認装置 | せんろむでんあつかくにんそうち | 系統側電圧の有無を電気的に確認する装置 | 変電所引出口 に設置(分散型電源側ではない) |
| 不足電力リレー(UPR) | ふそくでんりょくリレー | Under Power Relay。電力潮流の低下を検出 | UVR(不足電圧)と混同注意。検出対象は「電力 P」 |
| 単独運転検出装置 | たんどくうんてんけんしゅつそうち | 系統解列状態で分散型電源が発電継続している状態を検出 | 受動的+能動的方式の併用 が原則。受動的のみは不可 |
| 逆電力リレー(RPR) | ぎゃくでんりょくリレー | Reverse Power Relay。系統側への逆潮流を検出 | OVRと混同注意。検出対象は「逆潮流(電力流出)」 |
| 再閉路 | さいへいろ | 事故で開放した上位遮断器を、復旧後に自動/手動で再投入すること | この瞬間に分散型電源が解列されていないと事故 |
| 単独運転 | たんどくうんてん | 系統から切り離された後も分散型電源が単独で発電継続している状態 | 定義は第220条・検出/解列は第227条・第229条が規定(第232条は「高圧・特高連系の例外」で別内容) |
| スポットネットワーク受電方式 | スポットネットワークじゅでんほうしき | 都市部大規模ビル向け・3回線受電+ネットワークプロテクタ自動切替の特殊方式 | 第224条の適用除外 |
| 分散型電源 | ぶんさんがたでんげん | 太陽光・風力・自家発・蓄電池等、需要家側の発電設備 | 解釈第220〜232条群が連系要件を規定 |
一目でわかる用語比較(リレー類)¶
| 略号 | 名称(英語) | 検出対象 | 第224条で必要か |
|---|---|---|---|
| UPR | Under Power Relay | 電力(潮流)の不足 | 必須 |
| RPR | Reverse Power Relay | 逆潮流 | 必須 |
| OVR | Over Voltage Relay | 電圧の過剰 | 低圧連系=227-1表/高圧連系=229-1表 |
| UVR | Under Voltage Relay | 電圧の不足 | 低圧連系=227-1表/高圧連系=229-1表 |
| OFR | Over Frequency Relay | 周波数の過剰 | 低圧連系=227-1表/高圧連系=229-1表 |
| UFR | Under Frequency Relay | 周波数の不足 | 低圧連系=227-1表/高圧連系=229-1表 |
| OCR | Over Current Relay | 電流の過剰 | 227-1表・229-1表のいずれにも無い(系統側短絡事故は不足電圧リレー/短絡方向リレーで検出する) |
略号の覚え方
- U = Under(不足)/ O = Over(過剰)/ R = Reverse(逆)
- V = Voltage(電圧)/ P = Power(電力)/ F = Frequency(周波数)/ C = Current(電流)
- U+P+R = 不足電力リレー ←→ U+V+R = 不足電圧リレー(後者は第227条=低圧/第229条=高圧の各表)
- R+P+R = 逆電力リレー ←→ O+V+R = 過電圧リレー(後者は第227条=低圧/第229条=高圧の各表)
📒 解いたら記録 → 間違えたら間違えノートへ(PDCAを回す)¶
各過去問の「理解した/曖昧/間違えた」ボタンで解答結果を残せます
上の過去問の各ブロック下に出る 理解度ボタン(〇理解した/△曖昧/×間違えた) とメモ欄で、解いた結果がブラウザの localStorage に保存されます(Do→Check)。
- ×間違えた を押した問題は間違えノートに 自動集約 され、間違えた問題だけ抽出して再演習できる(Check→Act)
- メモ欄に「なぜ間違えたか」を残すと、次回復習時に文脈ごと復元される
- 同一オリジン(kfurufuru.github.io)配下なので、本Wiki/法規Wiki/理論Wiki のチェック記録は すべて同じ間違えノートに集約(横断PDCA)
15. 関連条文¶
同章(分散型電源の系統連系設備)
- 電技解釈 第220条(用語の定義) — 単独運転・逆潮流・解列・転送遮断の定義
- 電技解釈 第221条(直流流出防止変圧器の施設) — インバータ連系の根本要件
- 電技解釈 第226条(低圧連系時の施設要件) — 低圧連系の対応条文
- 電技解釈 第228条(高圧連系時の施設要件) — 配電用変圧器の逆向き潮流防止(RPRの必要性根拠)
- 電技解釈 第229条(高圧連系時の系統連系用保護装置) — 本条と組で運用(OVR・UVR・短絡方向・OVGR・OFR・UFR・RPR)
- 単独運転の防止(テーマ) — 単独運転検出装置の体系
理解の助けとなる横展開
- 分散型電源の連系区分早見表 — 低圧/高圧/特別高圧の要件比較
第224条の位置づけフロー(高圧/特別高圧連系)
| ステップ | 条文 | 内容 | 役割 |
|---|---|---|---|
| 1 | 解釈第221条 | 直流流出防止 | インバータ連系の前提条件 |
| 2 | 解釈第229条 | 高圧連系の保護装置 | 機器・電圧/周波数リレー(常時保護) |
| 3 | 解釈第224条 | 再閉路時の事故防止 | 線路無電圧確認装置・UPR・単独運転検出・RPR |
| 4 | 解釈第228条 | 高圧連系の施設要件(逆潮流) | RPR 必要性の根拠 |
| 5 | 単独運転防止(テーマ) | 単独運転の防止 | 220で定義・227/229で検出 |
16. 過去問実績¶
| 年度 | 問 | 論点 | 形式 | 出典 | 改変 |
|---|---|---|---|---|---|
| R06下 | 問7 | 線路無電圧確認装置・UPR・単独運転検出装置・RPR の名称穴埋め | 穴埋 | denken-ou.com(houkir6-2-7) | 改変あり(軽微) |
H29問9 は本条の実績ではない(2026-06-10 確定)
旧版は H29問9 を第224条の出題実績(要確認フラグ付き)として併記していたが、3ソース照合(kakomon.yml=解釈第227条/denken-ou houkih29-9=低圧連系の保護装置/第227条が直接出題として既掲載)で 解釈第227条(低圧連系時の系統連系用保護装置) が確定。2026-05-24 の第227⇄229主題スワップ解消以前の古い帰属の残骸であり、本条(高圧/特別高圧連系の再閉路時事故防止)とは別論点。正典は 227.md。
本ページの過去問引用における改変の明記
- R06下問7:本ページ「12. 穴埋め過去問チャレンジ」の穴埋め文・選択肢は学習用に 改変あり(軽微)。条文の骨子・正答4語句(線路無電圧確認装置・不足電力リレー・単独運転検出装置・逆電力リレー)は denken-ou.com 掲載の原典と一致するが、リード文・選択肢の言い回しは要約・簡略化している。正確な原文・本番の選択肢は出典URL(houkir6-2-7)で必ず確認すること。
R08 出題予測
頻出論点: R6下問7 と同パターンの「4装置の名称穴埋め」。再エネ拡大に伴い高圧連系案件が増加傾向のため、出題頻度上昇が予想される。
複合出題の可能性: 第229条(高圧連系時の系統連系用保護装置)との組合せで、「常時の保護装置(OVR等)」と「再閉路時の事故防止装置(線路無電圧確認装置等)」を比較させる選択問題が想定される。
17. 最終チェック¶
📜 条文の核心
- 第224条が「高圧又は特別高圧連系の再閉路時事故防止」を規定する条文だと言える
- スポットネットワーク受電方式は適用除外 だと即答できる
- 低圧連系は対象外(別条文)であることを区別できる
🛡 4装置の体系
- 線路無電圧確認装置・不足電力リレー(UPR)・単独運転検出装置・逆電力リレー(RPR) の4つを順序通り即答できる
- 線路無電圧確認装置は変電所引出口に設置 と即答できる
- UPR と UVR の違い(電力 vs 電圧)を説明できる
- RPR と OVR の違い(逆潮流 vs 過電圧)を説明できる
🧠 体系理解
- 第224条(再閉路防止)と第229条(高圧連系の常時保護)の役割分担を説明できる
- 再閉路時事故の発生メカニズム(系統事故→単独運転継続→再閉路で位相不整合→機器破損)を説明できる
- スポットネットワーク方式が除外される理由(複数系統冗長化の特殊方式)を説明できる
監修ログ¶
- 2026-05-02: v2.0(R06下問7 反映・条文内容を高圧/特別高圧連系の再閉路防止に修正)
- 2026-05-05 v2.1 テンプレートv2.3移行: メタテーブルに「典拠/照合日/隣接条文/混同注意」4行追加。フッタにステータスラベル3軸(条文番号/出題実績/数値根拠)導入。
- 条文番号確定根拠: 電技解釈 令和7年11月版(経産省)/ R06下問7 で第224条=高圧/特別高圧連系の再閉路防止が確定
- 既存wiki参照の独立検証: 実施(隣接 第226条(低圧連系)・第228条(高圧連系施設要件)と内容重複なきこと確認・本条は「再閉路時事故防止」固有内容)
- 未確認領域: 第2条 条文原文の直接転記(
!!! info "条文原文の照合(要確認)"残存・別セッションで対応推奨)
- 2026-05-06 v2.2 テンプレートv2.4移行: YAMLフロントマター追加(
template_version: 2.4+ diagnostic 6項目すべてfalse=採用)。以下の必須・条件付きセクションを補強:- ★0 隣接条文クラスタマップ(v2.4必須昇格)を冒頭に新設(第220条〜第232条 の差分マトリクス+複合問題3パターン)
- 第7条 省令との関係(v2.4必須)を新設(上位省令第15条との階層整理+「電技省令第224条は存在しない」混同警告)
- ★17 実務シーン(条件付・採用)を新設(連系協議・保安規程・連系試験の3場面)
- ★14 派生問題群(条件付・採用)を新設(4装置の役割逆引き/スポネ除外理由/設置位置の3問)
- 第14条 用語集を独立セクション化(核心用語8項目+リレー類略号7種+暗記ヒント)
- 既存の 第6条・第9条〜第13条 を 第6条・第9条〜第17条 にリナンバー(新規セクション挿入に伴う調整)
- 不採用宣言なし: 6項目すべて採用(出題2回のため★14・★15は不採用条件不該当)
- 未確認領域継続: 第2条 条文原文の一次ソース直接転記は依然
「要確認」残存・別セッションで対応推奨
- 2026-05-10 Phase C: 一次ソース確認warning(経産省告示PDF参照)を冒頭に配置(電技解釈はeGov未登録のため読者保護目的)
- 2026-06-09 v2.3: A-rank化改修(改善ナビTOP3を解消)。(1)「11-2. 数値・条件の一次ソース照合」に数値検証 PASS テーブルを新設(電圧境界値600V/7,000Vを電技省令第2条に照合・適用範囲/除外/設置場所の出典条項を明示/本条は本文数値なしの組合せ要件型である旨を注記)。(2)「16. 過去問実績」に「改変」列を追加し R06下問7 を 改変あり(軽微) と明記+出典URL(houkir6-2-7)併記。(3)「14. 用語集」に3列翻訳テーブル(日常語/法規表現/試験での意味)を新設(連系・解列・無電圧確認・逆潮流・単独運転・再閉路・不足電力の7語)。タイトル・条番号224・冒頭admonition・内部リンク(226低圧施設/228高圧施設/229高圧保護)は非破壊で維持。
最終確認: 2026-06-10 | ステータス: v2.4(H29問9の第227条誤帰属を解消・出題実績を1件に是正) | 条文番号: ✅ 一次ソース照合済(電技解釈第224条 令和7年11月版・R06下問7と内容一致確認) | 出題実績: ✅ kakomon DB 1件照合済(R06下問7・改変あり明記。H29問9は第227条へ正しく帰属=本条実績ではない・2026-06-10 3ソース確定) | 数値根拠: ✅ 数値検証 PASS(電圧区分=電技省令第2条/適用・除外・設置場所=解釈第224条本文に照合・本条本文に固有数値なし) | バージョニング基準
- 2026-07-28 内部矛盾の是正(原典 227-1表・229-1表を照合): 本条は高圧又は特別高圧の連系が対象なので、常時保護の相方は第229条(高圧連系時の系統連系用保護装置)。判定フロー・切り口⑤・用語集など11箇所が相方を第227条(低圧連系)としており、同一ページ内で第229条と食い違っていたのを是正。あわせて OCR(過電流リレー)を装置一覧から削除(原典の 227-1表・229-1表のいずれにも OCR は無く、系統側短絡事故は不足電圧リレー/短絡方向リレーで検出する)。典拠: 令和7年11月版 告示PDF p.225(227-1表)・p.227(229-1表)/照合日 2026-07-28。