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電技解釈 第81条 — 低高圧架空電線と架空弱電流電線等との共架

📜 一次ソース確認のお願い(2026-05-10)

本ページは電気設備の技術基準の解釈(経済産業省が省令の解釈として示すもの)を学習用に整理したものです。電技解釈は eGov 法令API に登録されていないため、本Wikiの品質保証は 経産省告示PDF(令和7年11月版) および wiki内クロスリファレンス・過去問データベース(kakomon.yml)への照合に依存しています。重要な実務判断や試験直前の最終確認は、必ず経産省公式の最新告示PDF(電気設備の技術基準の解釈)に当たってください。誤記を発見された場合は GitHub Issues でご連絡ください。

⚠️ 旧版(〜2026-05-09)の主題誤同定について(Phase D-B修正)

本ページは 2026-05-10 までの旧版で「架空電線と他の架空電線路との離隔(交差・接近)」と誤同定されていました。電技解釈(令和7年11月版)の確定情報により、第81条の正しい主題は 「低高圧架空電線と架空弱電流電線等との共架」 であることが確認され、全面書き直しを実施しました。旧版で扱われていた「架空電線路相互の離隔・交差」は、第77条等の別条文で規定されています(後述「関連条文」参照)。

📊 試験対策メタ

  • 出題頻度: —(過去14年で本条文を直接問う出題は kakomon.yml 上 0件)
  • 重要度: C(基本・周辺条文として整理)
  • 直近出題: なし(関連論点として H29 問8「架空弱電流電線路への誘導作用による通信障害の防止」=省令第42条第2項・解釈第52条で出題例あり)

低圧・高圧の架空電線と、通信線などの架空弱電流電線等を同一支持物に取り付ける場合(=共架)の施設要件を定める。架空電線を上に・弱電流電線等を下に置き、別個の腕金に施設し、種類別の離隔距離を 81-1表で確保することが核心。

項目 内容
条文 電気設備の技術基準の解釈 第81条
規定内容 低高圧架空電線と架空弱電流電線等を同一支持物に共架する場合の施設要件(風圧安全率・上下配置・離隔距離・誘導障害対策・垂直部分・接地分離)
性格 数値規定 + 施設規定
委任元 省令第28条(電線等からの電気的影響の防止)
関連 省令第30条(電気的・磁気的障害の防止)/省令第32条第1項(風圧荷重)/省令第42条第2項(通信障害の防止)/解釈第52条第1項第二号(誘導作用対策の準用先)
典拠(一次ソース) 経産省「電気設備の技術基準の解釈」令和7年11月版 第81条
照合日 2026-05-10(経産省告示PDF・第81条本文を scripts/cache/kaishaku-art81.txt として cache 済)
隣接条文 ← [第80条(低高圧架空電線と植物の離隔)(記事未作成) / 第82条(次条以降)→

1. 全体像と要点

  • 共架 とは、低圧・高圧の架空電線と、通信線などの架空弱電流電線等を同一の支持物(電柱・腕金)に取り付ける施設形態
  • 適用除外: 架空弱電流電線等が電力保安通信線である場合は本条の適用外(電気事業者が自ら使う通信線)
  • 6つの主要要件:
    1. 木柱の風圧荷重に対する安全率 2.0以上
    2. 架空電線を上・弱電流電線等を下として、別個の腕金に施設(承諾+絶縁性ケーブル等で例外あり)
    3. 81-1表に定める離隔距離以上
    4. 誘導通信障害があれば第52条第1項第二号を準用
    5. 支持物の長さ方向に施設される垂直部分は別途要件(地上4.5m以内・1m離隔・ケーブル化等)
    6. 架空電線路の接地線・接地極は弱電流側とそれぞれ別個に施設
  • 施工・維持・運用に支障を及ぼさないこと(第七号)
  • なぜ「架空電線が上」か:万一の断線・接触事故時に、高い電圧側が低い側に落ちかかる構造を避ける(誘導・直接接触両面でリスクが大きいため)
セルフチェック: 共架で『架空電線を上・弱電流を下』とする物理的理由は?

架空電線は強電(低圧100V〜高圧6,600V)、弱電流電線等は通信用の弱電(数十V以下)。

もし弱電流電線が上にあると、断線・腕金腐食等で弱電流線が下方の強電線に落下したとき、通信回線に強電圧が混入 し、加入者宅の電話機・通信機器の故障・感電事故に直結する。強電を上に置くことで、断線時に下方の弱電流線に被さらない構造(落下先が空間または地表)を確保できる。

セルフチェック: 電力保安通信線を共架する場合、本条は適用されるか?

適用されない(第81条本文ただし書)。

電力保安通信線は電気事業者・自家用設置者が自社の電力設備の保安・監視のために設置する通信線で、架空電線路の一部 として一体管理される。共架(=他者の通信線を架空電線路に相乗りさせる)とは性格が異なるため、本条の適用除外。


2. 条文原文

📜 条文原文 — 電技解釈 令和7年11月版(折り畳み・クリックで開く)

経産省「電気設備の技術基準の解釈」令和7年11月版 第81条本文(scripts/cache/kaishaku-art81.txt で cache 済・2026-05-10 一次照合)。

凡例: 黄色マーカー = 過去問で実際に穴埋め出題実績があるキーワード(本条は直接出題実績ゼロのため、現状マーカーなし)。bold は条文の主要語句として強調。


【低高圧架空電線と架空弱電流電線等との共架】(省令第28条)

第81条 低圧架空電線又は高圧架空電線と架空弱電流電線等とを同一支持物に施設する場合は、次の各号により施設すること。ただし、架空弱電流電線等が電力保安通信線である場合は、この限りでない。

一 電線路の支持物として使用する木柱の風圧荷重に対する安全率は、2.0以上であること。(関連省令第32条第1項)

二 架空電線を架空弱電流電線等の上とし、別個の腕金類に施設すること。ただし、架空弱電流電線路等の管理者の承諾を得た場合において、低圧架空電線に高圧絶縁電線、特別高圧絶縁電線又はケーブルを使用するときは、この限りでない。

三 架空電線と架空弱電流電線等との離隔距離は、81-1表に規定する値以上であること。ただし、架空電線路の管理者と架空弱電流電線路等の管理者が同じ者である場合において、当該架空電線に有線テレビジョン用給電兼用同軸ケーブルを使用するときは、この限りでない。

81-1表(離隔距離)

原典の 81-1表 は「承諾を得た場合(3列: 添架通信用第1種/第2種ケーブル又は光ファイバケーブル / 絶縁電線と同等以上の絶縁効力のあるもの又は通信用ケーブル / その他)」と「その他の場合(2列: 絶縁電線と同等以上の絶縁効力のあるもの又は通信用ケーブル / その他)」の 5列構成。

架空電線の種類 承諾あり:添架通信用第1種/第2種ケーブル・光ファイバケーブル 承諾あり:絶縁電線と同等以上の絶縁効力・通信用ケーブル 承諾あり:その他 承諾なし:絶縁電線と同等以上の絶縁効力・通信用ケーブル 承諾なし:その他
低圧架空電線:高圧絶縁電線・特別高圧絶縁電線・ケーブル 0.3m 0.3m 0.6m 0.3m 0.75m
低圧架空電線:低圧絶縁電線 0.3m 0.6m 0.6m 0.75m 0.75m
低圧架空電線:その他 0.6m 0.6m 0.6m 0.75m 0.75m
高圧架空電線:ケーブル 0.3m 0.5m 1m 0.5m 1.5m
高圧架空電線:その他 0.6m 1m 1m 1.5m 1.5m

全セル、同梱PDF p.93 の 81-1表 と照合済み(2026-08-28 に確定、2026-08-29 に再照合し全25セル一致を確認)。

再照合では 表を画像化して目視した。bbox だけでは足りないため。find_tables() は結合セルの片側を None で返すが、その None が上下どちらのセルに吸収されているかは座標からは決まらない。実際、A列(承諾あり・添架通信用/光ファイバ)は座標推論だと「0.6m が下2行に跨る」と読めるが、原典は 0.3m が上2行(高圧絶縁電線等+低圧絶縁電線)に跨り、0.6m は「その他」行だけ。画像で確定していなければ A列を取り違えていた。

読み取りのコツ: 絶縁が弱い電線ほど離隔が大きい(横に見て 0.3→0.6、縦に見て 高圧絶縁等→低圧絶縁→その他 で増加)。承諾を得た場合は、承諾なしより緩い(または同じ)。この2つの単調性が成り立たない読み方をしていたら、表の読み違い。

四 架空電線が架空弱電流電線に対して誘導作用により通信上の障害を及ぼすおそれがある場合は、第52条第1項第二号の規定に準じて施設すること。(関連省令第42条第2項)

五 架空電線路の支持物の長さの方向に施設される電線又は弱電流電線等及びその附属物(以下この項において「垂直部分」という。)は、次によること。

  • イ 架空電線路の垂直部分と架空弱電流電線路等の垂直部分とを同一支持物に施設する場合は、次のいずれかによること。
    • (イ) 支持物を挟んで施設するとともに、地表上4.5m以内においては、架空電線路の垂直部分を道路側に突き出さないように施設すること。
    • (ロ) 架空電線路の垂直部分と架空弱電流電線路等の垂直部分との距離を1m以上とすること。
    • (ハ) 双方ともケーブルである場合に、直接接触するおそれがないよう支持物・腕金類に堅ろうに施設すること。
  • ロ 支持物表面に取り付ける架空電線路の垂直部分であって、架空弱電流電線等の施設者が施設したものの1m上部から最下部までに施設される部分は、低圧にあっては絶縁電線又はケーブル、高圧にあってはケーブルであること。
  • ハ 次の場合は第二号・第三号の規定によらないことができる:弱電流電線等管理者の承諾+弱電流電線等の垂直部分がケーブル又は十分な絶縁耐力を有するもの+直接接触するおそれがないよう堅ろうに施設。

六 架空電線路の接地線には絶縁電線又はケーブルを使用し、かつ、架空電線路の接地線・接地極と架空弱電流電線路等の接地線・接地極とは、それぞれ別個に施設すること。(関連省令第11条)

七 架空電線路の支持物は、当該電線路の工事、維持及び運用に支障を及ぼすおそれがないように施設すること。


典拠: 経産省「電気設備の技術基準の解釈」第81条(令和7年11月版) / ローカルcache: scripts/cache/kaishaku-art81.txt / 2026-05-10 一次照合


3. 原文解析

原文ブロック 意味 試験のポイント
「同一支持物に施設する場合」 同じ電柱・腕金に強電と弱電を相乗りさせる施設形態(=共架) 別支持物の場合は本条ではなく第77条等の離隔規定
「ただし、電力保安通信線である場合はこの限りでない」 自社保安用通信線は適用除外 「通信線だから一律本条適用」と短絡しない
「木柱の風圧荷重に対する安全率は2.0以上」 木柱使用時は通常より厳しい安全率 鉄塔・コン柱は省令第32条本則。木柱だけ2.0と覚える
「架空電線を弱電流電線等の上とし、別個の腕金類に施設」 上下分離+腕金分離が原則 「同じ腕金に並列」は誤り
「離隔距離は81-1表」 ケーブル種別と承諾有無で0.3m〜1.5m 種類別マトリクスを暗記する必要は薄いが「ケーブル化で緩和」が定石
「誘導作用により通信上の障害…第52条第1項第二号を準用」 静電・電磁誘導での通信障害は第52条準拠 省令第42条第2項が上位
「垂直部分」 引下げ線・接地線など縦方向の電線 地表4.5m以内・1m離隔・ケーブル化の3要件のいずれか
「接地線・接地極…別個に施設」 強電側の地絡電流が弱電側に流入しない構造 共通接地は不可

4. かみ砕き解説 — なぜこの規定があるか

因果の核心:『架空電線を上・弱電流を下・接地は別』の3点セット

共架は実務的にコスト削減のため広く採用されている(電柱の本数を減らせる)が、強電と弱電が物理的に近接するため3つのリスクが常に存在する:

  1. 直接接触リスク: 断線・腕金腐食・台風時の電線揺れによる強電→弱電の接触
  2. 誘導リスク: 電磁誘導・静電誘導による通信線への誘導電圧(雑音・絶縁破壊)
  3. 地絡電流共通流入リスク: 強電側の地絡電流が共通接地経由で弱電側に流れ込む

第81条の各号はそれぞれ次のリスクに対応:

号 対応リスク 具体策
一 倒壊リスク 木柱安全率2.0以上
二 直接接触 上下分離+別腕金
三 直接接触 81-1表の離隔距離
四 誘導 第52条第1項第二号準用
五 直接接触(垂直方向) 4.5m/1m/ケーブル化のいずれか
六 地絡共通流入 接地線・接地極を別個に

5. 図で理解 — 共架の標準形

第81条 — 共架の基本配置 強電(架空電線)が上・弱電流電線等が下・腕金は別個・接地は分離 支持物(木柱は安全率2.0以上) 高圧架空電線(上方) 低圧架空電線(中段) 81-1表の 離隔距離以上 架空弱電流電線等(下方・別腕金) 電線路 垂直部分 弱電流 垂直部分 1m以上 強電 接地 弱電 接地 接地線・接地極は別個に施設(第六号)

読み解き: 強電を上、弱電流を下、腕金は別、引下げ(垂直部分)も離隔1m以上、接地も完全分離。これらすべて第81条1〜6号の要求事項を1枚で表したもの。試験では「同一腕金OK」「共通接地OK」「弱電流が上OK」のような誤記が頻出ひっかけになる。


6. 試験で問われること

本条文は kakomon.yml 上 直接の出題実績は確認できないが、周辺条文の複合問題として誘導通信障害(省令第42条第2項・解釈第52条/H29 問8)が出題されている。本条が単独で問われた場合は次のパターンが想定される:

  • 「架空電線と弱電流電線等の上下関係」(架空電線が上)
  • 「離隔距離の最小値」(81-1表からの抜粋)
  • 「接地線・接地極の独立施設要件」
  • 「電力保安通信線の適用除外」

7. 頻出ひっかけ(想定)

🔴 致命的(これを間違えたら即失点)

  1. ❌「架空電線と弱電流電線等は同じ腕金に並列でよい」
    • → ✅ 別個の腕金類に施設(第二号本文)。低圧側を高圧絶縁電線/特高絶縁電線/ケーブルにし、かつ管理者承諾があれば例外。
  2. ❌「強電側と弱電側の接地は共通でもよい」
    • → ✅ 接地線・接地極ともそれぞれ別個に施設(第六号)。共通接地は禁止。
  3. ❌「弱電流電線等が上でも構わない」
    • → ✅ 架空電線(強電)が上(第二号本文)。断線時の強電混入を防ぐ構造的要件。

🟡 注意(混同しやすい)

  1. ❌「電力保安通信線も本条の対象」
    • → ✅ 適用除外(本文ただし書)。電力保安通信線は架空電線路と一体管理される。
  2. ❌「離隔距離は0.6m一律」
    • → ✅ ケーブル種別・承諾有無により0.3m〜1.5m(81-1表)。

🟢 軽度(細部論点)

  1. ❌「木柱の安全率は1.5以上」
    • → ✅ 2.0以上(第一号)。鉄筋コンクリート柱・鉄塔の通常安全率と区別。
  2. ❌「垂直部分は地表上3.5m以内で道路側突き出し禁止」
    • → ✅ 地表上4.5m以内(第五号イ(イ))。第65条の道路上高さ規定(高圧6m等)と数値混同に注意。

8. まぎらわしい選択肢と正解の違い

誤答 正答 なぜ違うか
同じ腕金に並列で施設 別個の腕金類に施設 第二号本文(直接接触・絶縁劣化防止)
接地は共通でよい 接地線・接地極とも別個 第六号(地絡電流の弱電側流入防止)
弱電流電線等を上に施設 架空電線を上に施設 第二号本文(断線時の強電混入防止)
木柱安全率 1.5 以上 木柱安全率 2.0 以上 第一号(共架時の風圧負担増)
垂直部分は地表上3.5m 地表上4.5m 第五号イ(イ)(道路通行人側への突き出し禁止範囲)
電力保安通信線も本条対象 電力保安通信線は適用除外 本文ただし書

📒 解いたら記録 → 間違えたら間違えノートへ(PDCAを回す)

各過去問の「理解した/曖昧/間違えた」ボタンで解答結果を残せます

上の過去問の各ブロック下に出る 理解度ボタン(〇理解した/△曖昧/×間違えた) とメモ欄で、解いた結果がブラウザの localStorage に保存されます(Do→Check)。

👉 間違えノートを開く(法規Wiki/直前まちがいノート)

  • ×間違えた を押した問題は間違えノートに 自動集約 され、間違えた問題だけ抽出して再演習できる(Check→Act)
  • メモ欄に「なぜ間違えたか」を残すと、次回復習時に文脈ごと復元される
  • 同一オリジン(kfurufuru.github.io)配下なので、本Wiki/法規Wiki/理論Wiki のチェック記録は すべて同じ間違えノートに集約(横断PDCA)

9. 関連条文・関連ページ

「架空電線路相互の離隔・交差」をお探しの方へ

旧版(〜2026-05-09)の本ページが扱っていた「架空電線と他の架空電線路との離隔(交差・接近)」は、第81条の正しい主題ではありません。電技解釈の確定情報に基づくと、その論点は別条文で規定されています:

  • 電技解釈 第77条(低高圧架空電線と他の低高圧架空電線路の接近・交差) — 旧版本ページの主題はここに該当
  • 電技解釈 第78条 — 低高圧架空電線と特別高圧架空電線路との接近・交差

本条(共架)と直接関連する条文

  • 省令第28条(電線等からの電気的影響の防止) — 本条の上位省令
  • 省令第30条(電気的・磁気的障害の防止) — 誘導通信障害の上位規定
  • 省令第32条第1項(風圧荷重) — 第一号「木柱安全率2.0以上」の関連
  • 省令第42条第2項(通信障害の防止) — 第四号「誘導作用」の関連
  • 解釈第52条第1項第二号 — 第四号で準用される「誘導作用による通信障害対策」の本則

隣接条文

  • [第80条(低高圧架空電線と植物の離隔)(記事未作成)
  • 第82条以降(次条以降の架空電線路施設要件)

テーマページ


10. 過去問実績

年度 問 形式 論点 該当条文
H29 問8 穴埋 架空弱電流電線路への誘導作用による通信障害の防止 省令第30条(解釈第81条第四号と関連)

本条直接の出題は kakomon.yml 上 0件

第81条「共架」を直接問う出題は過去14年で確認できない。ただし、共架時の誘導通信障害論点(本条第四号関連)は H29 問8 で省令第42条第2項・解釈第52条として出題されている(2026-06-11 一次照合で旧「省令第30条」タグを訂正)。

R08 出題予測

出題頻度は最低ランク(C)。本条が出るとすれば「上下関係」「別腕金」「接地分離」「電力保安通信線の適用除外」の4点セットが核心。複合問題として「省令第28条→解釈第81条→離隔距離」の系統樹を整理しておく。


11. 用語集

用語 読み 意味 試験での注意点
共架 きょうか 同一支持物に強電と弱電(または異種事業者の電線)を相乗りさせる施設形態 別支持物の「並架」と区別。本条は共架専用
架空弱電流電線等 かくうじゃくでんりゅうでんせんとう 通信線・信号線等の弱電(数十V以下)の架空線 「電力保安通信線」は本条適用除外
電力保安通信線 でんりょくほあんつうしんせん 電気事業者が自社設備の保安・監視のために使う通信線 本条ただし書で適用除外
腕金(うでがね) うでがね 電柱から横に張り出して電線を支持する金物 「別個の腕金類」が共架の核心キーワード
添架通信用ケーブル てんかつうしんようケーブル 電力柱に共架することを前提に設計された通信用ケーブル(第1種・第2種) 81-1表で離隔が最も緩和される列(0.3m〜0.6m)の対象
垂直部分 すいちょくぶぶん 支持物の長さ方向(縦方向)に施設される電線・附属物 第五号で別途要件(4.5m/1m/ケーブル化)
接地線・接地極 せっちせん・せっちきょく 大地と電気的に接続する電線と接地電極 強電側と弱電側で別個に施設(第六号)

3列翻訳テーブル — 日常語 ⇆ 法規表現 ⇆ 試験での意味

日常語 法規表現(条文上の語) 試験での意味(混同注意)
「電柱の相乗り」 同一支持物への共架 「並架(別支持物)」とは別概念。本条は同一支持物のみ
「電話線」「通信線」 架空弱電流電線等 電力保安通信線は除外
「電力会社の保安通信」 電力保安通信線 本条適用除外(ただし書)
「電柱に取り付ける横棒」 腕金(うでがね)類 「別個の腕金」が共架の核心
「強電が上で弱電が下」 架空電線を架空弱電流電線等の上とする 上下逆は致命的ひっかけ
「アースを別にする」 接地線・接地極をそれぞれ別個に施設 「共通接地でOK」は誤り

12. 最終チェック

数値・配置

  • 架空電線が上、弱電流電線等が下(第二号)
  • 別個の腕金類に施設(第二号)
  • 木柱安全率 2.0以上(第一号)
  • 81-1表の離隔距離(0.3m〜1.5m・ケーブル種別と承諾有無で変動)
  • 垂直部分: 地表上 4.5m以内 で道路側突出禁止 / または 1m以上離隔 / またはケーブル化(第五号イ)

適用範囲・例外

  • 電力保安通信線は適用除外(本文ただし書)
  • 同管理者かつ有線TV用給電兼用同軸ケーブルなら離隔緩和(第三号ただし書)

構造要件

  • 接地線・接地極は強電側と弱電側で別個に施設(第六号)
  • 接地線は絶縁電線又はケーブル使用(第六号)
  • 工事・維持・運用に支障なし(第七号)
  • 誘導通信障害ある場合は第52条第1項第二号準用(第四号)

📜 条文原文(同梱PDF 逐語転記)

条文原文 — 電技解釈 第81条(令和7年11月版・逐語)

経産省告示PDF(docs/assets/pdf/denken-kaishaku-r07-11.pdf)の抽出テキストから 項・号の構造ごと転記した。scripts/check_law_verbatim.py が本ブロックを原典と逐語照合する。 表は原文の枠を崩さず転記できないため ※ で示し、本ページの解説表に委ねている。

第1項 低圧架空電線又は高圧架空電線と架空弱電流電線等とを同一支持物に施設する場合は、次の各号により施設すること。ただし、架空弱電流電線等が電力保安通信線である場合は、この限りでない。

一 電線路の支持物として使用する木柱の風圧荷重に対する安全率は、2.0以上であること。(関連省令第32条第1項)

二 架空電線を架空弱電流電線等の上とし、別個の腕金類に施設すること。ただし、架空弱電流電線路等の管理者の承諾を得た場合において、低圧架空電線に高圧絶縁電線、特別高圧絶縁電線又はケーブルを使用するときは、この限りでない。

三 架空電線と架空弱電流電線等との離隔距離は、81-1表に規定する値以上であること。ただし、架空電線路の管理者と架空弱電流電線路等の管理者が同じ者である場合において、当該架空電線に有線テレビジョン用給電兼用同軸ケーブルを使用するときは、この限りでない。

※ 81-1表 は本ページの解説表を参照(原文の表は未転記)

四 架空電線が架空弱電流電線に対して誘導作用により通信上の障害を及ぼすおそれがある場合は、第52条第1項第二号の規定に準じて施設すること。(関連省令第42条第2項)

五 架空電線路の支持物の長さの方向に施設される電線又は弱電流電線等及びその附属物(以下この項において「垂直部分」という。)は、次によること。

イ 架空電線路の垂直部分と架空弱電流電線路等の垂直部分とを同一支持物に施設する場合は、次のいずれかによること。

(イ) 架空電線路の垂直部分と架空弱電流電線路等の垂直部分とは支持物を挟んで施設するとともに、地表上4.5m以内においては、架空電線路の垂直部分を道路側に突き出さないように施設すること。

(ロ) 架空電線路の垂直部分と架空弱電流電線路等の垂直部分との距離を1m以上とすること。

(ハ) 架空電線路の垂直部分及び架空弱電流電線路等の垂直部分がケーブルである場合において、それらを直接接触するおそれがないように支持物又は腕金類に堅ろうに施設すること。

ロ 支持物の表面に取り付ける架空電線路の垂直部分であって、架空弱電流電線等の施設者が施設したものの1m上部から最下部までに施設される部分は、低圧にあっては絶縁電線又はケーブル、高圧にあってはケーブルであること。

ハ 次による場合は、第二号及び第三号の規定によらないことができる。

(イ) 架空弱電流電線等の管理者の承諾を得ること。

(ロ) 架空弱電流電線等の垂直部分が、ケーブル又は十分な絶縁耐力を有するものに収めたものであること。

(ハ) 架空弱電流電線等の垂直部分が、架空電線と直接接触するおそれがないように支持物又は腕金類に堅ろうに施設されたものであること。

六 架空電線路の接地線には、絶縁電線又はケーブルを使用し、かつ、架空電線路の接地線及び接地極と架空弱電流電線路等の接地線及び接地極とは、それぞれ別個に施設すること。(関連省令第11条)

七 架空電線路の支持物は、当該電線路の工事、維持及び運用に支障を及ぼすおそれがないように施設すること。


監修ログ

  • 2026-08-29 監査是正: 「条文原文(同梱PDF 逐語転記)」節を新設し、経産省告示PDF(令和7年11月版)の抽出テキストから項・号の構造ごと逐語転記した。従来このページは「照合済」と宣言しながら機械が逐語照合できる条文原文を持たなかったため、宣言の裏付けが取れなかった。本節の追加により scripts/check_law_verbatim.py の照合対象になる(転記後の全引用が原典と一致することを確認済み)。表は原文の枠を崩さず転記できないため※ で示し、本ページの解説表に委ねている。
  • 2026-08-28 監査是正(Fable 一任セッション・Claude 一次照合): 81-1表の honest-hold(※印5セル・結合範囲未確定)を解消。PDF のセル bbox が何行分を覆うかで縦結合を確定し、全5列×5行を原典どおりに確定した(低圧×低圧絶縁電線の承諾・添架通信用=0.3m/低圧×その他の第2〜5列=0.6m・0.6m・0.75m・0.75m)。読み取りの検算として「絶縁が弱いほど離隔が大きい」「承諾ありは承諾なし以下」の単調性を明記。典拠: 同梱PDF 令和7年11月版 p.93 の 81-1表。
  • 2026-08-28 表の原典突合(Fable 一任・座標ベース復元表と照合): 81-1表を3列圧縮版から原典どおりの5列構成(承諾あり3列+その他2列)に復元。旧版は「承諾あり:その他」「承諾なし:絶縁電線同等」の2列が欠落し、①低圧×高圧絶縁電線等の「承諾なし:その他」を 0.75m→0.3m と誤記 ②低圧絶縁電線・高圧その他の行で承諾ありの値(0.6m/1m)を「承諾なし」列に誤帰属 ③高圧ケーブル行の「1m(承諾外)/0.5m」という判読不能表記、を含んでいた。原典でセル結合範囲が確定できない5セルは※で明示し PDF p.93 目視照合待ちとした。用語集の「添架通信用ケーブル=0.3m」も 0.3m〜0.6m に是正。典拠は「同梱PDF p.93 の 81-1表」。
  • 2026-05-10 v3.0 Phase D-B修正: 旧版「他の架空電線路との離隔」誤同定を全面書き直し・経産省告示PDF確定情報で「架空弱電流電線等との共架」に主題変更。scripts/cache/kaishaku-art81.txt(経産省告示令和7年11月版)を一次ソースとして照合。旧主題は第77条等への誘導に変更。INDEX_DIFF(H1 vs index.md L94)解消。
  • 2026-04-20 v1.0 旧版: 「架空電線と他の架空電線路との離隔(交差・接近)」として作成(主題誤同定 — Phase D-B で全面書き直し)

最終確認: 2026-05-10 | ステータス: v3.0 / record_version: v3.0 / Phase D-B 主題修正済 | 典拠: 経産省告示令和7年11月版 | バージョニング基準